2020年9月13日日曜日

"You got this"と"You got me"

皆さま、こんにちは。ねこです。簡単そうに見える表現ほど意味がわからないって思ったことはないですか。中学で習うような簡単な単語が2つ3つ並んでるだけなのに、「なんじゃこりゃ?」と思う。先日も立て続けにそんな表現に出会いました。

1つはアメリカ人の友達とのWhatsApp。「今日は何としてもこの仕事を終わらせるんだ」という私の言葉に、彼女はこう書いてきました。

You got this!

ん? 何? 何か写真でも送ってくるの? しばし、キョトンとして画面を見つめていましたが、これは何かの慣用表現に違いないと思い、アルクの英辞郎で検索するも該当する項目はなし。次にGoogleで「You got this 意味」と調べてみたら、はい、見つかりました。

あなたならできる!

なるほどねぇ。ちなみに、I got this!と言うと「任せといて」という意味になるそうです。

もう1つは、NHKの「英会話楽習」の会話。御朱印帳に書いてある筆文字について、「何て書いてあるの?」と聞かれた人が、こう言います。

You got me.

おや? またしても中学校レベルの3語なのに、意味がわからない(汗)。続きの解説を聞いてみたら、こういう意味でした。

痛いところを突かれました。

ああ、なるほど。説明されれば感覚的にはわかるものの、もし、通訳をしている時にこの表現が出てきたら、一瞬、目が泳ぐかも…。でも、いいんです。翻訳者だから(笑)。

かつて、知らない表現をゼロにしなきゃ!と思い込み、いつになったら、英語が全部わかるようになるんだろう?と思い悩んでた時代がありました。でも、そもそも「全部わかる」なんてありえないんですよね。日本語だって、知らない言葉がたくさんあります。でも、プロの通訳さんはさておき、普通に誰かと会話をしている時なら、「ん? それってどういう意味?」と聞き返すこともできるし、翻訳の仕事なら、辞書を引いたりネット検索をしたりすることができます。むしろ、調べる方法を知っていることの方が大切です。

そんなわけで、多少の努力はしつつも、「わからなかったら調べりゃいいや」と大らかに構えて、楽しく英語と付き合っていきましょう。数日前まで"You got this"も"You got me"も知らなかった翻訳者もいるくらいですから(笑)。