2024年9月22日日曜日

【DJF特集12】ジャズの国へようこそ

皆さま、こんにちは。ねこです。デトロイト・ジャズ・フェスティバルのお仕事を終え、帰国して2週間ちょっと経ちました。現地での出来事などを数回に分けて投稿します。

さて、鳥取の皆さんは台風の影響を懸念して、予定より1日早く羽田に移動し、無事、8月30日のデルタ便で出発。12時間ほどのフライトを経て、同日午後、デトロイトに到着されました。

ところが…

ホテルをツインで9部屋予約していたにもかかわらず、うち6部屋には、キングサイズのダブルベッドがどーんと1台。

すぐさま、ホテルのフロントに交渉し、部屋の変更をお願いしましたが、ツインの部屋は、もう1つも余っていないとのこと。

やれやれ…。これがアメリカです。フロントで責任者を呼んでもらい「家族でも恋人でもない他人同士がダブルで寝るのは厳しいので何とかしてほしい」と必死で訴えたところ、「では、エクストラベッドを入れて対応しましょう」ということになりました。

まあ、でも、フェスティバル事務局に文句は言えません。

1部屋あたり4泊で897ドル(約13万円)、それを9部屋なので、約117万円分の宿泊費をフェスティバル側が全額負担してくださっているんです。しかも、20ドルのレストランバウチャーを全員に4日分出してくれているので、食費として、さらに20万円ほどご負担いただいてることになります。

そもそも、フェスティバル事務局の手配ミスではなく、マリオット側の手違いなので、鳥取の皆さん、DJFのことは悪く言わないでくださいね。

とはいえ、概してアメリカって、大雑把な国なんです。もちろん、性格や考え方は、人や会社によってさまざまですが、基本的に日本ほどは、きちんとしていません。

郵便局員さんが、アパートの上の階への配達を面倒くさがって、郵便受けに不在票を入れていくこともあります。ニューヨークの地下鉄で各駅停車が途中で急行に変更になって、降りる予定の駅に止まらないこともあります。

でも、4.02ドルのコーヒーを買う時に、小銭がなくて10ドル札で払ったら、2セントはおまけして6ドルのお釣りをもらえたこともあります。バスに乗る時、お財布が見つからなくてあたふたしていたら、運転手さんが「いいよ、乗りな」と、タダで乗せてくれたこともあります。

結局、この大雑把さ、いいことと悪いことをトータルで見ると、プラスマイナスゼロなのかなぁ(笑)。

毎年、フェスティバルでは、生配信をするスタジオにゲストを呼んでトークショーをやるのですが、今回は、そのスケジュールも完全にアドリブ状態。音響担当さんとしては、使うマイクの本数を知りたいし、進行担当さんも、カメラ担当さんもどう準備していいかわからず当惑していました。

でも、そこで、スタジオのリーダーがひと言。

「大丈夫だ。何が来ても対応するぞ。なんたってジャズだからね!」

その言葉で、スタッフ全員がやる気満々の笑顔を見せたのは、言うまでもありません。

(2022年のスタジオの写真)

(ねこのつぶやき)
アメリカの他の都市のマリオットのサービスレベルは、どうなんでしょうね。デトロイトのマリオットは、4つ星ホテルであるにもかかわらず、常にかなり大雑把です(汗)。

フェスティバル最終日、部屋の掃除がされておらず、お昼にフロントにお願いしておいたのですが、夜遅くに戻ったら、部屋は出かけた時のままの状態。再度フロントに言うと、「もう、この時間は掃除のスタッフがいないので」と、シーツ、バスタオル、トイレットペーパー、コーヒーなどを大きなビニール袋に入れて渡されました。

ねこおじさんと私は、サンタクロースのように大きな袋を抱えて、エレベーターに乗り、顔を見合わせ、「まあ、ジャズの国だからね」と苦笑。でも、不思議とネガティブな感情はなく、そこにあったのは、アメリカという大雑把な国への愛しさでした。