2024年8月30日金曜日

【DJF特集11】音楽のこと

皆さま、こんにちは。ねこです。デトロイト・ジャズ・フェスティバルで渡航する方たちのために、ちょっとずつ情報発信をしています。今回は音楽について。私はまったくの専門外なので、音楽について語るのは、おこがましいのですが、これまで見てきたこと、聞いてきたことをお伝えできればと思い、ちょっと勇気を出して欠いています。

これまでアメリカのミュージシャンたちが、日本でバンドクリニックをするのを何度も見てきました。皆が共通して言うのは「もっとお互いの音をよく聴きなさい」ということ。実際、ほんのちょっと意識を変えるだけで、バンドのサウンドが驚くほど変わります。

とはいえ、私自身、初心者としてこれまで何度もセッションに行っては、自分のことでいっぱいいっぱいの状態で演奏してきたので、「そんなこと言われても…」と思う気持ちも、よぉーくわかります。

でも、初心者の皆さん、途中でロストしても構わないから、デトロイトでの「音の交流」を楽しんでください!

ソロで完全にロストしたら、手拍子しながらニコニコ笑って、誰かに回しちゃってもいいし、拍の頭だけ何か音を出してもいいし、踊り始めたっていいんです。どうしたら、そこにいるプレイヤーや観客たちと楽しい時間を共有できるか、それだけを考えてみてください。

「今」と「ここ」を楽しんだもの勝ちです!

プロのミュージシャンやハイレベルのアマチュアプレイヤーさんたちは、「デトロイトでカッコいいところを見せたい」という気持ちを抑えようと思っても、なかなか抑えられないかと思います。一生懸命、練習を重ねてきたのだから、それは当然のことです。でも…

先日、来日したマリア・シュナイダーさんが、こんなことを言っていました(※私の記憶から再構築したコメントなので、実際の発言とは多少異なるかもしれません)。

「自分自身に意識を向ければ向けるほど緊張するの。どのタイミングで、どういう音を出すべきか、考えれば考えるほど、自分だけの世界に入り込んで、周りの音に意識が向かなくなっちゃう。

でも、他のプレイヤーたちと心をひとつにして、観客に向けて音楽を届けることだけに夢中になった時、自分自身でも驚いてしまうほど、素晴らしい音楽が生まれることがあるのよ」

マリアさんは、東京でのコンサートを振り返り、「Sky Blue」での土井さんのソロを絶賛し「私は感激のあまり、Tokuをハグせずにはいられなかった」と本当に幸せそうな顔をして語っていました。

今回のデトロイトでも、そんなミラクルな瞬間があったら素敵ですね。

ジャズフェスティバルでステージに乗るすべての皆さま、デトロイト川のほとりに集まった観客の皆さんと最高の音楽コミュニケーションを!