2022年8月11日木曜日

ゆっくり富士登山 Day 2

午前3:00には出発!と意気込んでいたものの、2:30に窓を開けたら、ものすごいどしゃ降り。てんくらでは9:00まで登山指数Aになってるのに、雨雲レーダーは真っ赤。そもそも、前線があるのに、大気状態が不安定な山で天気を予想しろっていう方が無理があるのかも。「山は逃げない。今回は諦めて、のんびり温泉でも入って帰ろう」と決めて再び眠りました。

4:30、ふと目を覚ましたら、鳥の声。なんか青空も見える。これで予約していた山小屋に「天候不良で登頂を断念します」とキャンセルの連絡をしたら怒られそう。というわけで、とりあえず荷物をまとめ、六合目の安全指導センターに行って状況を聞いてみることにしました。

4:55、移動開始。山小屋からちょっと登って指導センターに到着。午前中に登頂できるなら、お天気は問題ナシとお墨付きをもらい、一安心。


星観荘で用意してもらった朝食用のお弁当をここで食べました。ちなみに、六合目には、指導センターがあるだけで、食べ物や飲み物を買う場所はありません。


5:40、本格的に登山開始です。案内板がとても詳しくてびっくり。

最初は、石がゴロゴロしてて、ちょっぴり歩きにくいなぁ…という感じのところを登っていきます。

緩やかな坂だけど、ズルズルっと滑るからちょっと登りにくい。ゲイターを使うと靴の中に小石が入るのを防げます。

それにしても、見事に整備されていますね。整備をしてくださった皆さんの「安全に登山を楽しんでね」という気持ちがひしひしと伝わってきます。

お花たちも健気に咲いて、登山の応援をしてくれています。こちらはオンタデさんたち。かなり上までいらっしゃいます。

これから登っていく道が見えています。うーん、あんまり考えないようにしよう(汗)。とにかく、目の前の一歩一歩を積み重ねていけば、いつか着くはず。


時折、霧に包まれると何も見えなくなります。


6:50。1つ目の山小屋「花小屋」さんに到着。


高山病のリスクを減らすため、かなりのゆっくりペースで登っています。こちらでコーヒーをいただきました。山頂までは、残り3.8km。標準コースタイムで295分。ええと…60で割ると、5時間弱ってことですね。

このあたりから、溶岩で登りにくいところが続きます。ストックが邪魔だったら、一旦仕舞って、両手を使ってガシガシ登るのもありです。


7:10、「日の出館」到着。登りの素敵なところは、ちょこちょこと山小屋があるところ。


山小屋では、本当にいろいろ売っているので、体力に自信がない人はお金で解決。無理して、自力で飲料を担いで登らず、手元にペットボトル1本分の水分だけ持って登るというのもアリだと思います。これは、他の山ではなかなかできないワザ。


7:20、「トモエ館」到着。ほぼ隣接してる感じですね。

気温は19℃。幸せすぎる!


さあ、頑張りましょう。山頂まで3.6km、283分。全然進んでなーい!(笑)

猫のゴロゴロは好きだけど、溶岩のゴロゴロは、ちょっとね…。

「七合目救護所」ですって。っていうか、なんかずっと七合目なんですけど!


7:32、「鎌岩館」到着。


なんか、オシャレ。

HOKAの登山靴履いてる人がいましたよ。

この辺まで来ると、完全に非日常な風景。


8:00、「鳥居荘」到着。

トイレはこんな感じになっていて、200円を入れてお借りします。山にこんなちょこちょこトイレがあるなんて、本当にびっくり!


8:15、「東洋館」到着。


引き続き登山道は岩・岩・岩。でも、ほら、よく見てくださいな。迷わないように黄色の矢印がいっぱい書いてあるし、手すりも付いています。山頂まで3.1km、255分。


8:44、ようやく八合目、「太子館」です。


9:00、八合目「蓬莱館」。


このあたりは、階段になっているところが多いです。山頂まで2.6km、189分。


たしか、このあたりで雷鳴が聞こえて、雨が降ってきました。カメラを仕舞ったので、しばらく写真はありません。怖いなと思うのは、コロナ感染防止のため、山小屋には宿泊客以外入れないというルールがあることです。

下の方の小屋のご主人は、「本当にひどい雷雨になって身の危険を感じる事態になったらトイレに逃げ込んで。さすがに、誰もそれを追い出したりはしないから」と言っていましたが、雷ゴロゴロ雨ザーザーの中、トイレでレインウエアを着ていたら、山小屋のおばちゃんが追い出しに来ました。

こういう時は、アメリカのチップ文化の出番。「登山道の保全などの寄付に使ってください」と言っておばちゃんにお金を握らせ、「今すぐ出ますからねー」と言いながら、もたもたとレインウエアを装着。「大変ですよねぇ…」と、おばちゃんの愚痴を聞きながら、時間を稼ぎます。完全装備で外に出たら、雨が弱くなっていました。作戦勝ち!(笑)

ほら、少し雲の隙間が明るくなっています。山頂まで2.4km、175分。

9:50、八合目「元祖室」。

10:30、本八合目「トモエ館」。海抜3,400m。雲の上ですねぇ。っていうか、八合目の次が本八合目って、なんだかなぁ(苦笑)。



さて、山頂まで1.2km、50分。本当に近づいてきました。右に登っていく人の列。左は下山する人の列です。ちょっと面白い光景。

そして、こんなところで健気に咲いているお花たちが! イワツメクサですかね。登頂することに必死で張り詰めていた心がフッと解けた瞬間です。

10:45、八号五勺「御来光館」。「五勺(ごしゃく)」って、ちょっとどうなのよ。九号目は、まだですかー?

おおっ、荷揚げしているブルドーザーが見えます。そうなんです。富士山って、こうやって荷物を運ぶためのルートがあるんです。

超高齢の登山者たちは、山小屋に荷物を送って、身ひとつで登るのだとか。ちなみに、最高齢は、なんと101歳! いろんな人の手を借りながらでも「登ろう!」と思った気持ちがすごい! 40代、50代、60代の人、まだまだ全然いけるっしょ(笑)

「未だ破られない、満101歳で富士登頂の記録」
https://news.1242.com/article/182706

11:10、九合目。意外だったのは、ここに山小屋がなかったこと(ちゃんと地図を見てなかった)。このあたりまで来ると、かなりの人が、息も絶え絶えという感じで、とても苦しそうに登っています。何歩か歩いてはしばらく休んでという状況。元気いっぱい登っていた若者たちも動けなくなって座り込んでいます。

そんな中、私はまったく息切れもせず、いつもどおりのペースで、スタスタと気持ちよく歩けました。六合目の星観荘に泊まって高所順応をしたおかげです。八合目から、かなりハイペースで歩いて、他の登山者の皆さんをごぼう抜き。少し指先に痺れを感じたので、一旦、座って深呼吸して、そのあとは、またゆっくり登りました。山頂まで400m、30分です。

11:29、残り200m。


11:55、鳥居が見えてきました。



12:00、吉田ルート山頂到着。

力尽きた人々が倒れています(笑)


今夜お世話になる山口屋さんにご挨拶して、荷物を置かせてもらい、お天気の状況を確認して、12:15、お鉢周りに出発! ザックがないから羽根が生えたように体が軽い。ちょっと走っちゃおっと♪


こちらは御殿場ルートと富士宮ルートの山頂。

いやぁ、こんな風景、見たことない!

12:50、富士山頂郵便局。しまった! 五合目で買った絵葉書と切手、ザックに入れて置いてきちゃった。さすがに戻るのはツラいので、山頂から投函するのは諦め。むむむ…。皆さん、山頂郵便局の消印をもらうためには、ここで出すのを忘れないようにしてくださいね。開いてないタイミングもあるので、切手は先に買っておくことをオススメします。

13:00、気象観測所。このあたり、砂利が滑ってかなり歩きにくいです。

うひょー! 圧巻!! 何だか月面にでも来ちゃった気分。


13:05、日本最高峰富士山剣ヶ峰到着。ここに立った時の気持ちは、ほんと、言葉では言い表せないですね。ただ、嬉しくて、嬉しくて、嬉しくて…。


さっ、走って帰りましょ。



ちなみに、今回の山行で、一番道迷いをしたのは、このお鉢周りでした(笑)。道を間違えたところで遭難するわけじゃないので、案内標識が少ない感じ。

14:00、山口屋さんに戻ってきました。お鉢周りの標準コースタイムがたしか1時間半なのに2時間近くかかっちゃった。写真撮ったり、道に迷ったりしていたので、走ったわりには時間かかったかな。

それにしても、山頂にこんな自販機があるなんて驚愕しちゃいますよね。400円~500円という感じです。決して高いとは思いません。荷揚げしてくださった方たちに感謝しながら、いっぱい買いました。ほんと、自分じゃ運べないって!


部屋はこんな感じです。お布団の中に寝袋が入れてあります。屋外も屋内も摂氏8度。自販機で温かいものを買って飲んで、自分の体温を上げて、寝袋に入っていると、温かくなってきます。

普通のホテルと違って、お湯をもらったりすることはできません。調理のためのガスとかも、全部下から荷揚げして届けてもらっているわけですからね。決して、サービスが悪いとかではなく、ここでは、それが普通なんです。なので、自販機に感謝!

17:00、夕飯。カレーです。



そして、なんと、19:00消灯(笑)。山小屋のお兄さんたちは、朝3時からお仕事なので、仕方ありません。防犯のため、全部施錠されるので、星空を見に外に出ることもできません。これは想定内。でも、大丈夫。星は午前3時に見られますからね。というわけで、おやすみなさい!

(つづく)