2015年12月31日木曜日

2015 Achievements

皆さま、こんにちは。ねこです。
パソコンのデータの整理をしながら
今年1年を振り返っています。

2015年はちょっとした挑戦の年でした。
ニューヨークで新年を迎え…


1月2日からは、ニューヨーク市立大学で
言語学の短期コースを受講。


ちゃっかり大学生気分も満喫♪


そして、大学に通うかたわら、
ネットで翻訳の仕事を続け、
帰国後もそのまま
翻訳のみの生活を続けることに
決めました。

今年納品した案件は、
合計で101案件。
映画やテレビドラマ、インタビュー、
ドキュメンタリー、歌詞対訳など、
本当にさまざまな素材に恵まれ
充実した日々を送ることができました。

プライベートでは、なぜか同窓会や
思いがけない再会が多い年で、
地元でのつながりが急激に増えました。
人の縁、大切にしていきたいと思います。

そうそう、すっかり忘れていましたが、
4月には電子書籍を出版したのでした!



これもなかなか貴重な挑戦でしたねぇ…。
図書館から電子書籍の作り方の本を
何冊も借りてきて読みあさり、
ネットで調べまくり、どうにか完成。

その時の記事はこちらをどうぞ:
http://interesting-languages.blogspot.jp/2015/04/blog-post_18.html

7月には地元のお祭りで御神輿を担ぎ、
9月には再び渡米、
10月に帰国してからクリスマスまでは
本当に綱渡りのような日々でした。

ちょっと無理しすぎたかな…
というのが本音です。
来年はもう少し気持ちにゆとりを持って
健康的に暮らしたいですね。

さて、今年も残すところ3時間を切りました。
あと1時間だけ翻訳して、
仕事納めにしようと思います。
では、皆さま、よいお年を♪

2015年12月30日水曜日

映画『写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと』

皆さま、こんにちは。ねこです。
年内の納品が無事終わったので、
コツコツと年明けの納品分の
翻訳をしながら暮らしています。

おそらく大晦日も元旦も
ちょこちょこと訳しているかと思います。
締め切りに追われているわけではなくて
ただ単に訳すことが
好きでしょうがないんでしょうね(笑)

さて、ようやく時間が取れたので、
この間から書きたかった
映画の話を書こうと思います。

11月上旬にこのブログでご紹介した
『写真家ソール・ライター
急がない人生で見つけた13のこと』
という映画です。

その時の記事はこちら:
柴田元幸氏が字幕を訳す
http://interesting-languages.blogspot.jp/2015/11/blog-post_19.html

12月5日に封切りとなり、
5日と6日は監督の舞台挨拶がある
ということでしたので、
6日の夕方の回に行ってきました。
映画館のロビーで
監督ともお話しすることができました。
「あ~、英語勉強しててよかったぁ」
と思う瞬間です(笑)

さて、映画で出てきた言葉について
いろいろと見ていきたいと思います。
筆記用具を忘れてしまい、
字幕のメモができなかったのですが、
英語の文章はネット上で見つかりました。

まずは、カラー写真について
ライター氏がこんなことを言っています。
当時はモノクロが主流だったので、
カラー写真を撮っていたら
「そんなのは時間の無駄(waste of time)だ」
と言われたという話です。

7:18  And of course some people thought it was a waste of time...
7:22  that I was taking color pictures.

その少しあとに、こんなセリフが出てきます。

7:48  But the point is, I enjoyed doing it...

「でも、要は、私にとっては
それが(=カラー写真を撮るのが)
楽しかったんだ」

とてもシンプルな表現ですが、
なんだかグッときました。
儲かるとか儲からないとか
役に立つとか立たないとか、
そういうことは関係なく、
自分が「好きだからやる」という感覚
大事にしていきたいなぁ…と思います。

次は、ある程度、年齢を重ねた人なら
「う~ん、そうだよね」と言いたくなる
こちらの会話。

「撮影することは許可したものの
映画にしていいという許可は
まだ与えていない」と言うライター氏に
監督が尋ねます。

20:47  So do you think there's a chance that I will make this film...
20:50  and you will say that I can't use it?

「映画にできる可能性もあるけど
(撮影した映像を)使っては
いけないと言うかもしれないと?」

それに対し、ライター氏はこう答えます。

20:54  Well, I like to think I'm not gonna do that.
20:57  I might not care for the way I look these days,
21:01  because I think that I looked better when I was younger,
21:06  but maybe I'm being unfair to the way I look now.

「そうならないことを願うけど、
でも、今の自分の姿を
気に入らないかもしれない。
若いころは、もっとカッコよかったと思うんだ。
まあ、でも、そう言っちゃ、
今の自分に失礼かな」

10年前だったらスルーしていた
セリフかもしれませんが、
今はかなりグッときましたね(笑)

最後の一文はちょっと意訳しましたが、
直訳するなら、「今の自分の見え方(the way I look now)に対して
たぶん公正を欠いている(maybe I'm being unfair)」
という感じです。
言い方を変えるなら、「今の自分の外見を
そのまま認めてあげてもいいのかも」
という老いた自分への優しい視点が
垣間見えるセリフではないかと思います。

そして、写真を撮る人の心に響くのは
次のセリフかもしれません。

26:11  Everything is a photograph.
26:12  We live in a world today where almost everything is a photograph.
26:18  And the one nice thing about photography,
26:21  it teaches you to look.
26:23  It teaches you to appreciate all kinds of things.

最初の2行は、訳し方が難しいですね。
字幕はどうなっていたでしょうか。
直訳すると「すべては(ある1枚の)写真だ」となりますが
じゃあ、それってどういう意味だろう
と考えると、いろいろ悩んでしまいます。

3行目以降を見ていくと、
「認識」「ものの見方」などについて
語っていることがわかります。

「写真のいいところは、
見方を教えてくれることさ。
あらゆるものをappreciateすることを
教えてくれる」

このappreciateの意味としては、
「~を高く評価する」
「~をありがたく思う」
「~を面白く味わう」「鑑賞する」
などが挙げられます。

つまり、カメラを持って
何かを撮ろうとすることで、
いろいろ面白いことに
気づくことができるという
ニュアンスになるかと思います。

また、監督のこちらの質問も
なかなか興味深いものでした。

48:20  Did you separate the work you did for yourself and the work that you did--

最後まで言い切っていませんが、
ニュアンスとしては、
「自分自身のために撮る写真(作品作り)と
発注されて撮る写真というのは
分けていましたか?」という質問かと思います。

48:26  No, I didn't separate anything.
48:29  I tried to do nice things...
48:31  and sometimes they overlapped.

「何ひとつ分けたりはしなかった。
ただ、いい写真を撮ろうとしていて、
時々、両方が重なることもあった」

(※仕事用で撮ったものが、
自分の好きな作品になったり、
逆に仕事とは関係なく撮った写真が
その後、仕事で使われるという
意味かと思われます)

さて、字幕のつけ方で
う~ん、なるほど…と思ったのが
次のセリフです。

57:45  My photographs are meant...
57:47  to tickle your left ear.
57:53  Very lightly.

「私の写真は、(人の)左耳を
そっとくすぐるためにある」

実際の字幕がどうだったかは
正確に覚えてはいないのですが、
たしか「左耳をくすぐる」
という表現だったように思います。

これは慣用句などではなく
ライター氏の独特な言い回しのようで
通常の字幕翻訳作業では、
一般的な表現に直してしまいがちです。

例えば、
「見る者を刺激する」とか、
「心にさざ波を立てる」とか
そんな感じになるでしょうか。

でも、あえてライター氏の発した言葉を
そのまま日本語に置き換える
という発想は、すごい!と思いました。
なぜって、「左耳をくすぐる」でも
十分にニュアンスが伝わるからです。

もう1か所、英語表現を
そのまま生かした部分がありました。

61:27  And--
61:29  And then she...
61:32  kicked the bucket.
61:35  You know what kick the bucket means?
61:35  Mmm.
61:39  It was very unkind of her.

最愛のパートナーが亡くなったことを
"she kicked the bucket"
と表現しています。

この"kick the bucket"というのは
慣用句で「死ぬ」という意味があります。
ここも英語をそのまま生かした
「バケツを蹴った」という字幕になっていました。
たしか、そのすぐあとの字幕で
「死ぬなんて…」などと出るので、
「バケツを蹴った=死ぬ」というのが
すぐにわかります。

ただ、この字幕については、
個人的には若干迷いが残りました。
病気や事故で亡くなってしまったのか、
それとも自殺をしてしまったのか
それがわからないからです。

「バケツを蹴った」という言葉は
受動的ではなく能動的な印象を受けるので、
真っ先に思い浮かんだのは、
「自殺」でした。

しかし、こちらのオンライン辞書の例文を見ると、
特に「自殺」というニュアンスがあるわけでは
ないということがわかります。

All of my goldfish kicked the bucket while we were on vacation.
(休暇中に、金魚が全部死んじゃった)

金魚が自殺をするわけはないので、
"kick the bucket"というのは、
単に「死ぬ」という意味なんですよね。

観客に疑問を持たせないという意味では
「冥土へ旅立った」や「物故した」
などのやや難しい日本語表現を使って、
そのあとの
You know what kick the bucket means?
(意味わかるよな?)
というセリフにつなげてもよかったのでは
という気もしています。

ただ、ライター氏の独特の表現を
できるだけ生かすという意味では、
「バケツを蹴った」というのも
ありなのかもしれませんね。

最後に、心が楽になる言葉を
ご紹介しましょう。

69:33  When you consider many of the things that people treat very seriously,
69:39  and you realize that they don't deserve to be treated that seriously,

「人が深刻に考えることの中には
そんなに重大ではないことが多い」

(※字幕は予告編から引用)

この言葉を聞いてからというもの
「う~ん、ま、いっか」と思えることが
案外たくさんあることに気づきました。
翻訳の納期だけは、
「「う~ん、ま、いっか」
というわけにはいきませんけどね(笑)。

ネタバレしすぎるとよくないので
書いてないこともたくさんありますが、
もっともっとたくさん
心に響く表現が出てきます。
特にエンディングは秀逸です!

ぜひ、映画館に行って
じっくりとライター氏の言葉を
味わってみてくださいね。

『写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと』

ライター氏の作品

予告編


2015年12月22日火曜日

Calm

皆さま、こんにちは。ねこです。
この週末は、どういうわけか
頭が働かず、全く訳せない
というスランプ状態に陥っていました。

すると不思議なことに、
そんな話は一切していないのに、
アメリカ人の友人が
心を落ち着けるアプリを
紹介してくれました。

I found a really nice app 
(すごくいいアプリを見つけたの)

and think you might like it.
(気に入るかなと思って)

というわけで、
さっそくダウンロード。

iOSの人はこちら:
https://itunes.apple.com/us/app/calm-simple-guided-meditation/id571800810?mt=8

Androidの人はこちら:
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.calm.android&hl=en

アプリを起動すると、
こんな画面が出てきました。


「深呼吸しましょう」と
書いてあります。

このあと、何度か、
「吸って…」「吐いて…」
という指示が出て、そのあと
本日の瞑想タイムが始まります。

英語のアプリなので、
上級者さんでないと、
「うわっ、リスニングだ!!」
と、逆に体が緊張して
しまうかもしれませんが、
この際、リラックスするのは諦めて
頑張って英語を
聞き取ってみるのもいいかも?(笑)

瞑想用の映像も
こんなふうにいろいろ選べます。





無料の7日間コース
というのがあるようなので、
とりあえず試してみようと思います。


2015年12月19日土曜日

利上げのニュースを読む

皆さま、こんにちは。ねこです。
経済関係のニュースを見ると
利上げ関連の話題で持ちきりですね。

こういう世界的なニュースが出た時は、
ぜひ、英文記事の単語チェックなどを
しておきましょう。

今回チェックするのは、
ロイターのこちらの記事です。

Fed raises interest rates, citing ongoing U.S. recovery
http://www.reuters.com/article/us-usa-fed-idUSKBN0TY2EX20151218

いきなりFedという単語が
出てきました。
今回のニュースの場合は、
Federal Reserve Bank
(連邦準備銀行)の略です。

raise 上げる
interest rates 金利

このあたりは、経済の頻出単語なので
覚えておくといいですね。

citingというのは、cite
-ingがついた形です。
「~を引き合いに出す」
「~を挙げる」という意味です。

ongoingは「進行中の」
U.S.は「(アメリカ)合衆国」で、
recoveryがここで意味するのは
「(経済の)回復」ですね。

その他いくつかの表現を
ニュースの本文から
拾っておきます。

for the first time in nearly a decade
約10年ぶり(=この10年近い期間で初めて)
overcome 乗り越える、打ち勝つ
financial crisis 経済危機
benchmark 基準点、標準価格
borrowing cost 借入費用
come a long way
(病気などから)回復する、大きな発展を遂げる
considerable improvement
著しく改善
The process is likely to proceed gradually
緩やかなプロセスとなりそうである
slow rise in rates
金利の緩やかな上昇
economic projection
経済見通し
unemployment (rate)
失業率
U.S. stocks rallied
米国株が反発(下降していた相場が急上昇)

この手の話は全然ダメ~という人も
いるかもしれませんね。
語学習得は、まず好きなネタから
というのが最も大事なので、
無理はしなくても大丈夫!

でも、逆に英語の教材として
調べ物をしつつ読んでみると
日本語の記事を読んでいた時よりも
理解が深まることもあります。

ねこはNHK「ニュースで英会話」の
ホームページにアップされる記事を
毎朝、音読しています。
http://cgi2.nhk.or.jp/e-news/index.cgi

マイ語学に登録して、ログインすると、
映像や音声、ボキャブラリーなども
使えるようになるのでオススメです。



2015年12月15日火曜日

歩数計とストレッチ

皆さま、こんにちは。ねこです。
ここ1週間ほど、引きこもり生活でした。
図書館や郵便局、それとご近所の
酉の市には行きましたが、
それ以外は、ずっと自宅で翻訳。

不健康になりがちなので、
25分作業→5分休憩を基本とする
ポモドーロ・テクニック」なるものを
導入しました。
タイマーを使い、5分休憩では
ストレッチや書類の片づけなどをします。

また、iPod nanoの歩数計を
使い始めました。

で、ふと、思ったのです。
「歩数計」って
英語で何て言うんだろう?

調べようとして、まず驚いたのは
つい、歩数計全般に使ってしまいがちな
「万歩計」という名称は、実は
山佐時計計器株式会社 (YAMASA) の
登録商標だということ。
なので、日本語としては、「歩数計」です。

そして、その英語は"pedometer"
カタカナで「ペドメーター」と
書くことが多いようですが、
正確は発音は、
【ピームター】に近いでしょうか。

歩数計を付けて歩く
walk with a pedometer

歩数計を装着する
wear a pedometer

というふうに使います。


ちなみに、10分かかりますが、
最近のお気に入りの
ストレッチ動画はこちら:
https://www.youtube.com/watch?v=qC7960yMaxA


働く時間をギュッと凝縮して、
よく歩いたり、朝や寝る前に
ちゃんとストレッチをしたりして
元気に頑張りましょう♪


<本日のおまけ>
昨日の酉の市で会った猫さん。
いい顔してますね(笑)

2015年12月8日火曜日

アメリカ人とおやじギャグ

皆さま、こんにちは。ねこです。
先日、アメリカ人の友達(Kちゃん)と
地元の動物園に出かけ、
その後、ねこの両親も一緒に
夕食を食べました。

父はKちゃんが日本酒好きと聞いて
大喜び!
しかも、熱燗もOKと聞いて、もう上機嫌。

そして、熱々のおちょこを手に、
「やっぱり、ホットはホッとするよなぁ」
と軽くおやじギャグを一発。

う…。
これ、訳せってか?(汗)

ええと、「ホッとする」というのは
"feeling relieved"とか"relaxing"
みたいな意味で、
父は熱燗(hot sake)とかけて、
ダジャレ(pun)を言ったんだよと
どうにか説明。

すると、Kちゃん、
「ああ、今まで何でみんなが
どう考えても"hot"ではない場面で
"hot, hot"言うのかがようやくわかったわ!
ホッとするっていう表現があるのね」
と大喜び。(↑この部分は英語です)

さて、ホッとしたのも、つかの間、
今度はこんな会話が…。

父:これは、コンニャク

う~ん、コンニャクって
英語で何て言うんだ?(汗)

そんな時はGoogleさんにおまかせ。
「コンニャク」を検索し、
ウィキペディアの説明を見つけ、
そこからEnglishというページに飛ぶと
これが出ます。
https://en.wikipedia.org/wiki/Konjac

単語は英語でもほぼ同じで
Konjac【コゥンヤック】という感じでしょうか。

内容を確認したKちゃんが
マネをして言います。

Kちゃん:コゥンヤック

父:婚約じゃなくてコンニャク

え~、これ訳すの?(苦笑)

とりあえず、「婚約」という言葉があって
それは"engagement"という意味なんだよ
ということを伝えると、
最近、婚約したKちゃんは、
指輪のそばにコンニャクを近づけ…


「婚約、コンニャク、
婚約、コンニャク…」と大喜びで
何度も何度も繰り返して
言っています(笑)

結局、父のおやじギャグのおかげで
Kちゃんは、いくつか新しく
日本語の単語を覚えられた様子。

おやじギャグも、言語習得には
案外役に立つのかもしれませんね(笑)

さて、そんなKちゃんの歌う
クリスマスソングです。
https://www.youtube.com/watch?v=yKvoeFpAcfg

こんなゴージャスな女性と
一緒に熱燗を飲んでいたら、
そりゃあ、上機嫌になって
ダジャレもいっぱいでるのかも。

2015年12月2日水曜日

"like"にご用心

皆さま、こんにちは。ねこです。
"like"という一見、簡単そうな単語、
実は案外クセモノだって知ってますか?

こんな本があります。


このタイトル、普通に訳すと、
「猫に好かれる97の方法」
という感じになります。

"make"が「~に…させる」という意味で、
"like"は「好き」という意味で使われています。

実際に、本の内容もそのままで、
猫をじゃらす方法などが書かれています。

しかし、実はこのタイトル、
すごくヘンな解釈をすることも可能です。

"make"を「作る」という意味で訳し、
"like"を「~のような」と訳すと、
「あなたのような猫を作る97の方法」
となります(笑)。

でも、「あなたのような猫」って、
いったいどんな猫でしょうね?

よく食べる猫?
文句ばっかり言う猫?
飽きっぽい猫?

何はともあれ、
"like"は気をつけて訳しましょう♪