2015年12月31日木曜日

2015 Achievements

皆さま、こんにちは。ねこです。
パソコンのデータの整理をしながら
今年1年を振り返っています。

2015年はちょっとした挑戦の年でした。
ニューヨークで新年を迎え…


1月2日からは、ニューヨーク市立大学で
言語学の短期コースを受講。


ちゃっかり大学生気分も満喫♪


そして、大学に通うかたわら、
ネットで翻訳の仕事を続け、
帰国後もそのまま
翻訳のみの生活を続けることに
決めました。

今年納品した案件は、
合計で101案件。
映画やテレビドラマ、インタビュー、
ドキュメンタリー、歌詞対訳など、
本当にさまざまな素材に恵まれ
充実した日々を送ることができました。

プライベートでは、なぜか同窓会や
思いがけない再会が多い年で、
地元でのつながりが急激に増えました。
人の縁、大切にしていきたいと思います。

そうそう、すっかり忘れていましたが、
4月には電子書籍を出版したのでした!



これもなかなか貴重な挑戦でしたねぇ…。
図書館から電子書籍の作り方の本を
何冊も借りてきて読みあさり、
ネットで調べまくり、どうにか完成。

その時の記事はこちらをどうぞ:
http://interesting-languages.blogspot.jp/2015/04/blog-post_18.html

7月には地元のお祭りで御神輿を担ぎ、
9月には再び渡米、
10月に帰国してからクリスマスまでは
本当に綱渡りのような日々でした。

ちょっと無理しすぎたかな…
というのが本音です。
来年はもう少し気持ちにゆとりを持って
健康的に暮らしたいですね。

さて、今年も残すところ3時間を切りました。
あと1時間だけ翻訳して、
仕事納めにしようと思います。
では、皆さま、よいお年を♪

2015年12月30日水曜日

映画『写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと』

皆さま、こんにちは。ねこです。
年内の納品が無事終わったので、
コツコツと年明けの納品分の
翻訳をしながら暮らしています。

おそらく大晦日も元旦も
ちょこちょこと訳しているかと思います。
締め切りに追われているわけではなくて
ただ単に訳すことが
好きでしょうがないんでしょうね(笑)

さて、ようやく時間が取れたので、
この間から書きたかった
映画の話を書こうと思います。

11月上旬にこのブログでご紹介した
『写真家ソール・ライター
急がない人生で見つけた13のこと』
という映画です。

その時の記事はこちら:
柴田元幸氏が字幕を訳す
http://interesting-languages.blogspot.jp/2015/11/blog-post_19.html

12月5日に封切りとなり、
5日と6日は監督の舞台挨拶がある
ということでしたので、
6日の夕方の回に行ってきました。
映画館のロビーで
監督ともお話しすることができました。
「あ~、英語勉強しててよかったぁ」
と思う瞬間です(笑)

さて、映画で出てきた言葉について
いろいろと見ていきたいと思います。
筆記用具を忘れてしまい、
字幕のメモができなかったのですが、
英語の文章はネット上で見つかりました。

まずは、カラー写真について
ライター氏がこんなことを言っています。
当時はモノクロが主流だったので、
カラー写真を撮っていたら
「そんなのは時間の無駄(waste of time)だ」
と言われたという話です。

7:18  And of course some people thought it was a waste of time...
7:22  that I was taking color pictures.

その少しあとに、こんなセリフが出てきます。

7:48  But the point is, I enjoyed doing it...

「でも、要は、私にとっては
それが(=カラー写真を撮るのが)
楽しかったんだ」

とてもシンプルな表現ですが、
なんだかグッときました。
儲かるとか儲からないとか
役に立つとか立たないとか、
そういうことは関係なく、
自分が「好きだからやる」という感覚
大事にしていきたいなぁ…と思います。

次は、ある程度、年齢を重ねた人なら
「う~ん、そうだよね」と言いたくなる
こちらの会話。

「撮影することは許可したものの
映画にしていいという許可は
まだ与えていない」と言うライター氏に
監督が尋ねます。

20:47  So do you think there's a chance that I will make this film...
20:50  and you will say that I can't use it?

「映画にできる可能性もあるけど
(撮影した映像を)使っては
いけないと言うかもしれないと?」

それに対し、ライター氏はこう答えます。

20:54  Well, I like to think I'm not gonna do that.
20:57  I might not care for the way I look these days,
21:01  because I think that I looked better when I was younger,
21:06  but maybe I'm being unfair to the way I look now.

「そうならないことを願うけど、
でも、今の自分の姿を
気に入らないかもしれない。
若いころは、もっとカッコよかったと思うんだ。
まあ、でも、そう言っちゃ、
今の自分に失礼かな」

10年前だったらスルーしていた
セリフかもしれませんが、
今はかなりグッときましたね(笑)

最後の一文はちょっと意訳しましたが、
直訳するなら、「今の自分の見え方(the way I look now)に対して
たぶん公正を欠いている(maybe I'm being unfair)」
という感じです。
言い方を変えるなら、「今の自分の外見を
そのまま認めてあげてもいいのかも」
という老いた自分への優しい視点が
垣間見えるセリフではないかと思います。

そして、写真を撮る人の心に響くのは
次のセリフかもしれません。

26:11  Everything is a photograph.
26:12  We live in a world today where almost everything is a photograph.
26:18  And the one nice thing about photography,
26:21  it teaches you to look.
26:23  It teaches you to appreciate all kinds of things.

最初の2行は、訳し方が難しいですね。
字幕はどうなっていたでしょうか。
直訳すると「すべては(ある1枚の)写真だ」となりますが
じゃあ、それってどういう意味だろう
と考えると、いろいろ悩んでしまいます。

3行目以降を見ていくと、
「認識」「ものの見方」などについて
語っていることがわかります。

「写真のいいところは、
見方を教えてくれることさ。
あらゆるものをappreciateすることを
教えてくれる」

このappreciateの意味としては、
「~を高く評価する」
「~をありがたく思う」
「~を面白く味わう」「鑑賞する」
などが挙げられます。

つまり、カメラを持って
何かを撮ろうとすることで、
いろいろ面白いことに
気づくことができるという
ニュアンスになるかと思います。

また、監督のこちらの質問も
なかなか興味深いものでした。

48:20  Did you separate the work you did for yourself and the work that you did--

最後まで言い切っていませんが、
ニュアンスとしては、
「自分自身のために撮る写真(作品作り)と
発注されて撮る写真というのは
分けていましたか?」という質問かと思います。

48:26  No, I didn't separate anything.
48:29  I tried to do nice things...
48:31  and sometimes they overlapped.

「何ひとつ分けたりはしなかった。
ただ、いい写真を撮ろうとしていて、
時々、両方が重なることもあった」

(※仕事用で撮ったものが、
自分の好きな作品になったり、
逆に仕事とは関係なく撮った写真が
その後、仕事で使われるという
意味かと思われます)

さて、字幕のつけ方で
う~ん、なるほど…と思ったのが
次のセリフです。

57:45  My photographs are meant...
57:47  to tickle your left ear.
57:53  Very lightly.

「私の写真は、(人の)左耳を
そっとくすぐるためにある」

実際の字幕がどうだったかは
正確に覚えてはいないのですが、
たしか「左耳をくすぐる」
という表現だったように思います。

これは慣用句などではなく
ライター氏の独特な言い回しのようで
通常の字幕翻訳作業では、
一般的な表現に直してしまいがちです。

例えば、
「見る者を刺激する」とか、
「心にさざ波を立てる」とか
そんな感じになるでしょうか。

でも、あえてライター氏の発した言葉を
そのまま日本語に置き換える
という発想は、すごい!と思いました。
なぜって、「左耳をくすぐる」でも
十分にニュアンスが伝わるからです。

もう1か所、英語表現を
そのまま生かした部分がありました。

61:27  And--
61:29  And then she...
61:32  kicked the bucket.
61:35  You know what kick the bucket means?
61:35  Mmm.
61:39  It was very unkind of her.

最愛のパートナーが亡くなったことを
"she kicked the bucket"
と表現しています。

この"kick the bucket"というのは
慣用句で「死ぬ」という意味があります。
ここも英語をそのまま生かした
「バケツを蹴った」という字幕になっていました。
たしか、そのすぐあとの字幕で
「死ぬなんて…」などと出るので、
「バケツを蹴った=死ぬ」というのが
すぐにわかります。

ただ、この字幕については、
個人的には若干迷いが残りました。
病気や事故で亡くなってしまったのか、
それとも自殺をしてしまったのか
それがわからないからです。

「バケツを蹴った」という言葉は
受動的ではなく能動的な印象を受けるので、
真っ先に思い浮かんだのは、
「自殺」でした。

しかし、こちらのオンライン辞書の例文を見ると、
特に「自殺」というニュアンスがあるわけでは
ないということがわかります。

All of my goldfish kicked the bucket while we were on vacation.
(休暇中に、金魚が全部死んじゃった)

金魚が自殺をするわけはないので、
"kick the bucket"というのは、
単に「死ぬ」という意味なんですよね。

観客に疑問を持たせないという意味では
「冥土へ旅立った」や「物故した」
などのやや難しい日本語表現を使って、
そのあとの
You know what kick the bucket means?
(意味わかるよな?)
というセリフにつなげてもよかったのでは
という気もしています。

ただ、ライター氏の独特の表現を
できるだけ生かすという意味では、
「バケツを蹴った」というのも
ありなのかもしれませんね。

最後に、心が楽になる言葉を
ご紹介しましょう。

69:33  When you consider many of the things that people treat very seriously,
69:39  and you realize that they don't deserve to be treated that seriously,

「人が深刻に考えることの中には
そんなに重大ではないことが多い」

(※字幕は予告編から引用)

この言葉を聞いてからというもの
「う~ん、ま、いっか」と思えることが
案外たくさんあることに気づきました。
翻訳の納期だけは、
「「う~ん、ま、いっか」
というわけにはいきませんけどね(笑)。

ネタバレしすぎるとよくないので
書いてないこともたくさんありますが、
もっともっとたくさん
心に響く表現が出てきます。
特にエンディングは秀逸です!

ぜひ、映画館に行って
じっくりとライター氏の言葉を
味わってみてくださいね。

『写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと』

ライター氏の作品

予告編


2015年12月22日火曜日

Calm

皆さま、こんにちは。ねこです。
この週末は、どういうわけか
頭が働かず、全く訳せない
というスランプ状態に陥っていました。

すると不思議なことに、
そんな話は一切していないのに、
アメリカ人の友人が
心を落ち着けるアプリを
紹介してくれました。

I found a really nice app 
(すごくいいアプリを見つけたの)

and think you might like it.
(気に入るかなと思って)

というわけで、
さっそくダウンロード。

iOSの人はこちら:
https://itunes.apple.com/us/app/calm-simple-guided-meditation/id571800810?mt=8

Androidの人はこちら:
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.calm.android&hl=en

アプリを起動すると、
こんな画面が出てきました。


「深呼吸しましょう」と
書いてあります。

このあと、何度か、
「吸って…」「吐いて…」
という指示が出て、そのあと
本日の瞑想タイムが始まります。

英語のアプリなので、
上級者さんでないと、
「うわっ、リスニングだ!!」
と、逆に体が緊張して
しまうかもしれませんが、
この際、リラックスするのは諦めて
頑張って英語を
聞き取ってみるのもいいかも?(笑)

瞑想用の映像も
こんなふうにいろいろ選べます。





無料の7日間コース
というのがあるようなので、
とりあえず試してみようと思います。


2015年12月19日土曜日

利上げのニュースを読む

皆さま、こんにちは。ねこです。
経済関係のニュースを見ると
利上げ関連の話題で持ちきりですね。

こういう世界的なニュースが出た時は、
ぜひ、英文記事の単語チェックなどを
しておきましょう。

今回チェックするのは、
ロイターのこちらの記事です。

Fed raises interest rates, citing ongoing U.S. recovery
http://www.reuters.com/article/us-usa-fed-idUSKBN0TY2EX20151218

いきなりFedという単語が
出てきました。
今回のニュースの場合は、
Federal Reserve Bank
(連邦準備銀行)の略です。

raise 上げる
interest rates 金利

このあたりは、経済の頻出単語なので
覚えておくといいですね。

citingというのは、cite
-ingがついた形です。
「~を引き合いに出す」
「~を挙げる」という意味です。

ongoingは「進行中の」
U.S.は「(アメリカ)合衆国」で、
recoveryがここで意味するのは
「(経済の)回復」ですね。

その他いくつかの表現を
ニュースの本文から
拾っておきます。

for the first time in nearly a decade
約10年ぶり(=この10年近い期間で初めて)
overcome 乗り越える、打ち勝つ
financial crisis 経済危機
benchmark 基準点、標準価格
borrowing cost 借入費用
come a long way
(病気などから)回復する、大きな発展を遂げる
considerable improvement
著しく改善
The process is likely to proceed gradually
緩やかなプロセスとなりそうである
slow rise in rates
金利の緩やかな上昇
economic projection
経済見通し
unemployment (rate)
失業率
U.S. stocks rallied
米国株が反発(下降していた相場が急上昇)

この手の話は全然ダメ~という人も
いるかもしれませんね。
語学習得は、まず好きなネタから
というのが最も大事なので、
無理はしなくても大丈夫!

でも、逆に英語の教材として
調べ物をしつつ読んでみると
日本語の記事を読んでいた時よりも
理解が深まることもあります。

ねこはNHK「ニュースで英会話」の
ホームページにアップされる記事を
毎朝、音読しています。
http://cgi2.nhk.or.jp/e-news/index.cgi

マイ語学に登録して、ログインすると、
映像や音声、ボキャブラリーなども
使えるようになるのでオススメです。



2015年12月15日火曜日

歩数計とストレッチ

皆さま、こんにちは。ねこです。
ここ1週間ほど、引きこもり生活でした。
図書館や郵便局、それとご近所の
酉の市には行きましたが、
それ以外は、ずっと自宅で翻訳。

不健康になりがちなので、
25分作業→5分休憩を基本とする
ポモドーロ・テクニック」なるものを
導入しました。
タイマーを使い、5分休憩では
ストレッチや書類の片づけなどをします。

また、iPod nanoの歩数計を
使い始めました。

で、ふと、思ったのです。
「歩数計」って
英語で何て言うんだろう?

調べようとして、まず驚いたのは
つい、歩数計全般に使ってしまいがちな
「万歩計」という名称は、実は
山佐時計計器株式会社 (YAMASA) の
登録商標だということ。
なので、日本語としては、「歩数計」です。

そして、その英語は"pedometer"
カタカナで「ペドメーター」と
書くことが多いようですが、
正確は発音は、
【ピームター】に近いでしょうか。

歩数計を付けて歩く
walk with a pedometer

歩数計を装着する
wear a pedometer

というふうに使います。


ちなみに、10分かかりますが、
最近のお気に入りの
ストレッチ動画はこちら:
https://www.youtube.com/watch?v=qC7960yMaxA


働く時間をギュッと凝縮して、
よく歩いたり、朝や寝る前に
ちゃんとストレッチをしたりして
元気に頑張りましょう♪


<本日のおまけ>
昨日の酉の市で会った猫さん。
いい顔してますね(笑)

2015年12月8日火曜日

アメリカ人とおやじギャグ

皆さま、こんにちは。ねこです。
先日、アメリカ人の友達(Kちゃん)と
地元の動物園に出かけ、
その後、ねこの両親も一緒に
夕食を食べました。

父はKちゃんが日本酒好きと聞いて
大喜び!
しかも、熱燗もOKと聞いて、もう上機嫌。

そして、熱々のおちょこを手に、
「やっぱり、ホットはホッとするよなぁ」
と軽くおやじギャグを一発。

う…。
これ、訳せってか?(汗)

ええと、「ホッとする」というのは
"feeling relieved"とか"relaxing"
みたいな意味で、
父は熱燗(hot sake)とかけて、
ダジャレ(pun)を言ったんだよと
どうにか説明。

すると、Kちゃん、
「ああ、今まで何でみんなが
どう考えても"hot"ではない場面で
"hot, hot"言うのかがようやくわかったわ!
ホッとするっていう表現があるのね」
と大喜び。(↑この部分は英語です)

さて、ホッとしたのも、つかの間、
今度はこんな会話が…。

父:これは、コンニャク

う~ん、コンニャクって
英語で何て言うんだ?(汗)

そんな時はGoogleさんにおまかせ。
「コンニャク」を検索し、
ウィキペディアの説明を見つけ、
そこからEnglishというページに飛ぶと
これが出ます。
https://en.wikipedia.org/wiki/Konjac

単語は英語でもほぼ同じで
Konjac【コゥンヤック】という感じでしょうか。

内容を確認したKちゃんが
マネをして言います。

Kちゃん:コゥンヤック

父:婚約じゃなくてコンニャク

え~、これ訳すの?(苦笑)

とりあえず、「婚約」という言葉があって
それは"engagement"という意味なんだよ
ということを伝えると、
最近、婚約したKちゃんは、
指輪のそばにコンニャクを近づけ…


「婚約、コンニャク、
婚約、コンニャク…」と大喜びで
何度も何度も繰り返して
言っています(笑)

結局、父のおやじギャグのおかげで
Kちゃんは、いくつか新しく
日本語の単語を覚えられた様子。

おやじギャグも、言語習得には
案外役に立つのかもしれませんね(笑)

さて、そんなKちゃんの歌う
クリスマスソングです。
https://www.youtube.com/watch?v=yKvoeFpAcfg

こんなゴージャスな女性と
一緒に熱燗を飲んでいたら、
そりゃあ、上機嫌になって
ダジャレもいっぱいでるのかも。

2015年12月2日水曜日

"like"にご用心

皆さま、こんにちは。ねこです。
"like"という一見、簡単そうな単語、
実は案外クセモノだって知ってますか?

こんな本があります。


このタイトル、普通に訳すと、
「猫に好かれる97の方法」
という感じになります。

"make"が「~に…させる」という意味で、
"like"は「好き」という意味で使われています。

実際に、本の内容もそのままで、
猫をじゃらす方法などが書かれています。

しかし、実はこのタイトル、
すごくヘンな解釈をすることも可能です。

"make"を「作る」という意味で訳し、
"like"を「~のような」と訳すと、
「あなたのような猫を作る97の方法」
となります(笑)。

でも、「あなたのような猫」って、
いったいどんな猫でしょうね?

よく食べる猫?
文句ばっかり言う猫?
飽きっぽい猫?

何はともあれ、
"like"は気をつけて訳しましょう♪

2015年11月30日月曜日

"sew"と"saw"の発音

皆さま、こんにちは。ねこです。
先日、ズボンの裾上げをしました。
そのことをFacebookに書いたところ、
うっかりスペルミスをしてしまったのですが、
その原因が面白かったので、
ちょっとご紹介しようと思います。

ねこが書くべき単語は、
"sewing"でした。
「縫う(sew)」の進行形です。

ところが、うっかりして
"sawing"と書いてしまいました。
これでは、「のこぎりで切る(saw)」の
進行形になってしまいます。
ズボンをのこぎりで切ってはいけません(笑)

"sew"のほうは、
「ソーイング・セット」の「ソー」。
"saw"は「チェーンソー」の「ソー」。

発音は同じかなと思ったら、
実は違っていました!

sew /soʊ/
こちらは、【ソウ】に近い音、

saw /sɔː/
こちらは、【ソー】に近い音です。

/oʊ/と/ɔː/についての
わかりやすいYouTubeがあるので
こちらを参考にしてください。
https://www.youtube.com/watch?v=dOrVkMMd4AE


このビデオに出てくるポペノ先生との
共同プロジェクトで、
発音矯正の教材を制作中です。

世の中に紹介できるまでには
もう少し時間がかかりそうですが、
楽しみにしていてくださいね♪

2015年11月25日水曜日

英辞郎 on the WEB

皆さま、こんにちは。ねこです。
「英辞郎 on the WEB」の
検索窓をサイドバーに
設置してみました。
ご活用くださいね♪

2015年11月23日月曜日

“ねこあつめ”で英語を学ぶ

皆さま、こんにちは。ねこです。
“ねこあつめ”というスマホゲームを
ご存じでしょうか?

ごはんやオモチャを買って、
部屋や庭に置いておくと、
いろんなねこがやってくるという
非常にゆる~いゲームなのですが、
最近では書籍やグッズまで登場して
かなりの人気ぶりです。

このゲーム、これまで日本語のままでも
少しずつ海外で人気が
出始めていたらしいのですが
なんと、10月30日から、
英語版への切り替えが
できるようになったとのこと。

というわけで、「せってい」のところで、
Englishを選んでみました。


わわっ!
タイトルは「Neko Atsume」と
ローマ字表記なんですね。

"Nyaw loading"は、英語版では
"Myaw loading"になりました。
芸が細かいっ!!
(※日本語で猫の鳴き声は「ニャアニャア」
英語では「ミャウミャウ」だからなんですが、
Nowのニュアンスが消えてる気も…)(笑)


「お礼にぼしアリ」は
"Gifts Await"になるんですね。


「一気に受け取る」は
"Accept All"
あっ、この画面の名前は、
日本語のままのようです。


メニュー画面、
ちゃんと英語になっています。
「にわさき」は"Yard"


「今日のあいことば」は
"Daily Password"

一番下に出てきた広告が
おかしすぎです!(笑)


おっ、こちらの画面は、
なんか外国のゲームっぽいです(笑)


 「高級かりかりを
新しくしますか?」は
"Refill Frisky Bitz?"

このあたりの単語は、
造語というか固有名詞というか…。


「にぼし」は単に"Fish"にしてますね。
正式に説明するなら
"dried small sardines"などと
訳すようですが、
ゲームなら"fish"で十分でしょう。

でも、"Sashimi"との違いは?って
外国人の皆さんは思うかしらね。


いやはや、それにしても、
実に細かく見事に訳してあります。
これ、1つ1つ読むだけでも
なかなか勉強になりそう。

「砂時計」って
"hourglass"って言うんですね。
ねこあつめで覚えた単語です(笑)


おお~、「しろねこさん」の名前は
"Snowball"になっていました。

日本語の画面と比べると
なるほど、そう訳すのかぁ…と
いろいろ勉強になります。

さて、「まんぞくさん」は、英語では
いったいどんな名前に
なっているのでしょうか?

気になる人は、ぜひ英語版を
お試しください。
「せってい」から
簡単に切り替えられます。


ああ、こんなことをしてる場合じゃない。
本業に戻らないと(笑)。

2015年11月21日土曜日

マウスで効率アップ

皆さま、こんにちは。ねこです。
今日は業務効率を上げる工夫について
お話ししたいと思います。

字幕翻訳という仕事には、
ただ文字と向き合っているだけではなく
どのタイミングで字幕を出すかを
決めていく作業(スポッティング)も含まれます。

ハリウッド映画の字幕などを
担当される大御所の場合は
別の人が作業することもあるようですが
テレビやネット配信動画を担当する
ねこのような翻訳者は、
SST G1というソフトを使って、
字幕を出す位置、タイミングなども
自分で調整して、
データファイルで納品します。

このSST G1というソフトを扱う際、
いくつか工夫をしてみたところ、
作業効率が大幅に上がりました。
まずは、ショートカットキーの登録です。


映像ファイルを開く Ctrl + M
位置ダイアログを出す Ctrl + L
AトラックとBトラックの切り替え Ctrl + T
字幕の結合 Ctrl + K
字幕の分割 Ctrl + D

あくまでも一例ですが、
こんな風にショートカットキーを
自分好みに割り当てていきます。

そして、すごいのはここからです。
ゲーミングマウスと呼ばれる
8ボタンマウスを使います。


このマウスの各ボタンに
ショートカットを割り当てていくのです。


字幕翻訳者さん以外の方は
あまりピンとこないかもしれませんが
ちょっと解説しましょう。

コピー(Ctrl + C)は、
いわゆる普通のコピーです。

その右の(Left Windows + V
というところには、
PureTextというソフトを使ったショートカットを
仕込んであります。
フォントなどの情報を一切排除して、
「Ctrl+V(貼り付け)」ができるように設定しています。
これは、原文ウインドウに
スクリプトの英文を切り貼りしていく際に
大活躍します。

この2つのキーの下には
Ctrl + D)を割り当てて、
字幕分割ができるようにしています。
これは、ねこのPC独特のトラブルのため
普通のスポッティング作業ができないため
やむを得ず使っている方法です。
(※SST G1で「Shift」+「→」を長押しすると、
ソフトが暴走してしまい、
最後のフレームまでが
1枚のハコになってしまうのです)

マウスの左前方には、(Ctrl + .)と
Ctrl + ,)を設定しました。
分かりにくいかと思いますが
キーボードで見ると
Ctrl + >)と(Ctrl + <)です。
「前の字幕に戻る」「次の字幕に進む」
という動作を割り当てています。

そして、ホイールボタンを押すと
F12)を押したのと同じ動作ができます。
これは「現字幕の再生」です。

これらが全体として
どんなふうに機能するかを
解説しましょう。

ひととおりスポッティングを終えたあと
F12)で現字幕を再生して
音を確認します。

Ctrl + C)で原文をコピーして
Left Windows + V)で貼り付けます。

そして、(Ctrl + >)で次に進み、
F12)で現字幕を再生し…

という形で、サクサクと
原文貼り付け作業ができる
というわけです。

実際に字幕を訳したり、
修正したりする時も、
F12)で再生し、
Ctrl + >)と(Ctrl + <)で
字幕を行ったり来たりします。

これは、字幕10枚や20枚では、
特に効果は感じられないかと思います。
しかし、字幕の総枚数が
500枚、1,000枚となってくると、
1枚1枚に対する時短が
大きな差となってきます。

ましてや、それを毎日毎日、
何年も続けるわけですから、
トータルでは、かなりの
時間の節約になるでしょう。

字幕の仕事を始めたころは、
1つ1つの作業にすごく時間がかかり、
しかも、訳文もすぐに思い浮かばないので
時給換算してしまうと、
300円台になってしまうのでは?
というような時代もありました。

しかし、作業効率も上がり、
翻訳料もよくなってきたので、
どうにか翻訳を専業に
できるようになりました。
翻訳者の卵の皆さま、
希望を持ってくださいね。

翻訳以外のお仕事の人も、
WordやExcelのショートカットや
ゲーミングマウスの活用、
ぜひ、考えてみてください。
ちょっとした作業方法の変更が
驚くほどの時短に
つながることがありますよ。


ところで、このマウスを作っている
ロジクールという会社には、
本当に感激しました!!

以前、使っていたマウスで
チャタリングという現象が起きるようになり
カスタマーサポートに連絡したところ
保証期間内ということで
なんと無償で新品と
交換してくださったのです。

しかも、同じ物がなかったので
かなりの上位機種です!!
定価はなんと7,700円!!(驚)

LOGICOOL ウルトラファースト FPS ゲーミングマウス G402


日々、チャカチャカとマウスを酷使して
マウスの寿命を早めてしまったのは私なのに
本当に恐縮です。。

皆さま、類似品で迷ったら、
ぜひ、ロジクール製品を選んでくださいね♪


<本日のおまけ>
モニターを2台使う裏ワザ、
用語辞典をパソコンに組み込む裏ワザなどを
以前のブログに書いています。
翻訳者の皆さま、よかったら
参考にしてください。

字幕翻訳修業と裏ワザ
http://interesting-languages.blogspot.jp/2013/09/blog-post_30.html

裏ワザ補足説明
http://interesting-languages.blogspot.jp/2013/10/blog-post.html

2015年11月19日木曜日

柴田元幸氏が字幕を訳す

皆さま、こんにちは。ねこです。
先日、翻訳仲間に誘われて
青山ブックセンターでのイベントに
出かけてきました。

映画『写真家ソール・ライター 
急がない人生で見つけた13のこと』公開記念
柴田元幸トークイベント
http://www.aoyamabc.jp/event/saulleiter/

写真家を描いた映画について
日本語字幕を担当した大御所翻訳家が
映画の魅力や制作エピソードなどを
語ってくださるなんて、サイコーです!


柴田元之氏は、普段は字幕ではなく、
小説などを訳していらっしゃる方です。
なので、我々字幕翻訳者のように
SST G1というソフトを使って、
字幕を入れる部分を決める作業
(スポッティング)にはタッチせず、
タイムコードごとに区切られた
エクセルファイルを使って、
翻訳作業をされたそうです。

まずは柴田氏が全文訳を作り、
それに対して、字幕制作会社が
修正提案をしていくという形で、
何度もやり取りを繰り返しながら、
字幕を作り上げていったとのこと。

印象的だったのは、
"Well"という言葉の扱いでした。
写真家ソール・ライターは、
独特な話し方をする人で、
柴田氏としては、字幕の冒頭に、
「まあ」という表現を入れたいところが
たくさんあったとのこと。
しかし、制作会社はそれには反対。

結局、"Well"という音が終わったところから
字幕を出すことで、
映画を見ている人は、
「まあ」という言葉を聞いたのと同じ感覚を
味わえるという結論に至ったとのことでした。

この手法は、今後のインタビュー字幕などに
生かしていけそうな気がします。
とても参考になりました。

そして、今回のトークショーで
最も心に響いたことがあります。
それは、「字幕を作る時に、
このセリフの核は何か、
ユーモアなのか、辛辣さなのか、
そこを考えて言葉を選ぶ」と
おっしゃっていたことでした。

文芸翻訳の大御所は、
字幕を手がけても、
やはり一枚も二枚もうわてです。
決して文字だけを見ているわけではなく、
そこにあるメッセージ全体を
見ていらっしゃるのです。

これは、字幕翻訳を始めたころの私には
なかなかできないことでした。
つい、そこにある英単語を
日本語に直すことばかり考えてしまい
ギクシャクした字幕ばかり作っていました。

そこから十数年が経ち、
どうにか字幕翻訳を本業にしていますが
「このセリフの核は何か」ということを
十分に考えられていないことも
まだまだあるかもしれません。

あらためて初心に立ち返って、
心を込めて訳していきたいと思います。


ところで、今日は個人的な記念日です。
2002年のボジョレーヌーボーの解禁日に
字幕翻訳者になるための
トライアル試験に合格したので、
毎年、ボジョレーの日を「翻訳記念日」として
ひっそりお祝いをしています。


日にちで覚えようと思っても、
案外忘れてしまうものですが、
ボジョレーの解禁日なら、
必ずメディアが大騒ぎしてくれるので
いつも助かっています♪


<映画情報>
『写真家ソール・ライター
急がない人生で見つけた13のこと』
http://saulleiter-movie.com/
12月上旬、シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開!


<翻訳学校情報>
日本映像翻訳アカデミー
http://www.jvtacademy.com/

12月17日(木)19:00~21:00 課外講座
「映画の予告編を楽しむ!予告編から学ぶ!
制作の第一人者が明かす予告映像の秘密」
http://www.jvtacademy.com/chair/extracurricular.php?id=467

※受講料1,000円でどなたでも参加できます

2015年11月17日火曜日

できることからやっておく

皆さま、こんにちは。ねこです。
イベント続きで忙しくしておりましたが、
元気に暮らしています。

先日、元生徒さんと
LINEのやり取りをしていて
ハッとしたことがありました。

社会人3~4年目になる彼は、
やり取りの中で、
こんなことを書いてきました。

「最近、英語の勉強すら
ほとんど出来ていないので、
色々落ち着いたら
考えようと思います」

この言葉、ものすご~く
引っかかりました。
「色々落ち着いたら」って
いったい、いつ?ということです。

おそらく彼は、“効果のある方法を
じっくり吟味してから始めよう”
と思っているのかと思います。

でも、実際のところ、
そう思いながら、数か月、半年、
数年…と、先延ばしにし続けている人が
多いのではないでしょうか。

そんな人たちのために提案です。
どんな英文でも構わないので
とりあえずコピーして
トイレの壁に貼って、
入るたびに音読しましょう。
これをやるだけでも、
数か月、半年で大きな差が出ます。

毎週、日曜日に貼り替えるとしたら
“今週は何を練習しようかな”と
考えるきっかけにもなります。

スマホで英文の写メを撮っておいて
食事の前のお祈りのように(笑)
音読してから食事を始めるなんて
決まりを作っておくのも1つの方法です。

英語は学問というよりはむしろ、
歌やダンスに似ています。
勉強じゃなくて練習が必要です。
なので、日々、1分でも2分でもいいので
練習するきっかけを作っておきましょう。

ねこ自身も、このブログを
もっと短くてもいいから
こまめに書くようにしたいと思います。
(…って、これまでも何度も言いながら
ついつい、長い文章を書こうとして
しばらくお休みしちゃうんですが、
今度こそ!)

2015年11月5日木曜日

「マッキントッシュ」



皆さま、こんにちは。ねこです。
9月上旬からずっと書きたかったネタを
1つ書こうと思います。

さて、こちらにリンゴがあります。
ちょっと有名なリンゴです。


その名も「マッキントッシュ」。


え~!? リンゴにコンピューターの名前をつけた?
いやいや、逆です。
オンタリオでこの品種が誕生したのが1800年代前半。
コンピューターのほうがずっと後になります。

アップルの社員のジェフ・ラスキン(Jef Raskin)氏が
自分の好きなリンゴの名前にちなんで、
開発中のコンピューターに
"McIntosh"という名前をつけようとしたところ
すでに同名のオーディオ製品が存在していたため
綴りを変えて"Macintosh"としたのです。

The computer was named after a type of apple.
(コンピューターは、リンゴの品種名にちなんで命名された

というわけ。

アップルについては、もう1つ面白いネタがあります。
リンゴがかじられたような形になっている
有名なロゴがありますよね。
これは情報の大きさを示す単位のバイト(byte)と、
囓るという意味のバイト(bite)をかけているのだとか。

さて、このマッキントッシュというリンゴに
どこで出会ったかというと、
ニューヨーク州中部のこんなリンゴ農園です。


Facebookページもありますよ。
https://www.facebook.com/Old-McMarleys-Apple-Farm-150249618428423/

壁には、さまざまな種類のリンゴの
解説が貼ってあります。


友達のお母さんが週2~3回、
このお店の手伝いをしているので、
便乗して、なんちゃって店番(笑)



リンゴ以外にも、
いろいろなお野菜を売っています。

こちらは大人気の
ハニークリスプ(Honeycrisp)。


1 peckというのは、容積の単位で、
約8.81リットルに相当します。

巨大冷蔵室の中には、
収獲されたリンゴがゴロゴロ。


それにしても、見事な農園です!


ご主人のKevinさんは、定年退職後に
この農園を始めたのだそうです。
本当に楽しそう。


リンゴ収獲体験をさせていただきました。


そうそう、Kevinさんが、
おかしなコメントをくれました。


"Do these apples make me look fat?"
と言っています。

日本語に訳すとしたら、
「このリンゴのせいで、
僕が太って見えるかい?」という感じ。

実はこれは、妊娠中のお嬢さんの口癖の

"Does this dress make me look fat?"
(このワンピースだと、太って見えない?)

"Does this T-shirt make me look fat?"
(このTシャツ着ると、太って見えない?)

というのをマネして言っています(笑)

さて、リンゴ農園から、別の畑に移動しましょう。
こちらは、趣味で巨大野菜作りに
取り組んでいるSteveさんのお庭です。


このカボチャの大きさ、分かりますか?


訪れたのは9月上旬だったのですが、
その後、カボチャも他のお野菜も
こんなに大きく成長したそうです。
(*photos below are by Jeanne and her friends)


そして、コンテストに出品し…


見事優勝!!! Congratulations!


ニューヨーク州の田舎旅では
本当に貴重な経験ができました。

Thank you, Kathy, Kevin, Steve for these wonderful experiences!!