皆さま、こんにちは。ねこです。
今日は最近の仕事の話を
少し書いてみたいと思います。
これまで主に手がけてきた仕事は、
英語から日本語への字幕翻訳と
英語から日本語への歌詞対訳なのですが、
最近、それ以外の案件も増えてきました。
日本語から英語への文書翻訳です。
プロフィールや作品解説などが多いですね。
英日も日英も違いはないと
思っている方も多いかもしれませんが、
実はこの2つは、根本的に違います。
英日翻訳は、基本的に、
自分だけで完結できます。
(解釈で迷う時は、ネイティブに
相談することもありますが)
しかし、日英翻訳というのは、
必ずネイティブに
確認してもらう必要があります。
どんなに頑張って実力をつけて、
文法を綿密に確認して書いても、
“ん~、何だか不自然”と思われる文章が
どこかに混ざってしまうものなのです。
例えば、外国人の女性の友達が
LINEメッセージで、
「入浴終わったか?」という
日本語を書いてきたとしましょう。
意味はわかります。
文法も間違っていません。
でも、何だか違和感がありますよね。
日本人の女性が仲良しの友達に
LINEで書くとしたら、
「もうお風呂出た?」
という感じでしょうか。
もちろん、精進を重ねていけば、
そういう不自然さを
削ぎ落としてはいけるはずですが、
それでも、公共の場に出すような文書は
必ずネイティブチェックが必要になります。
(ただ内容さえ伝われば問題ないという
個人的なメールの場合は、
この限りではありません)
ねこは、今の段階では、
日英翻訳の話をいただくと、
すごく尻込みをしてしまいます。
普段は英語から日本語に訳すだけなので、
日本語を英語にするのには慣れておらず、
すごく時間がかかるからです。
さらには、ネイティブにチェックを依頼するために
メールのやり取りなども必要になります。
なので、「日英」と聞いただけで、
「うわっ、めんどくさっ!」と
思ってしまったりするわけなのですが、
しかし、日英の翻訳力を磨いたら、
仕事の幅がすごく広がるのでは、
とも思い始めています。
もう1つ、増えているのが、
吹替えの翻訳です。
こちらは、自分で声を出しながら、
実写やアニメの登場人物の
口の動きに合うように、
日本語の台本を作る作業です。
(実際に読むのは声優さんです)
この仕事は、外では絶対にできません(笑)
また、見直しをする時にも、
常に声を出す必要があるので、
案外、体力(?)を消耗します。
しかも、セリフだけではなく、
口元が映っているかどうかなどを
記号で書き込まなくてはいけないので、
けっこう手間がかかります。
そんなわけで、吹替え翻訳は
ちょっと敬遠しがちなのですが
これも敬遠せずやっていくべきなのか
迷っているところです。
ところで、今どきの翻訳事情も
知っておかないと!と思い、
こんな本を買いました。
「翻訳事典 2017年版」(アルク)
“翻訳者になりたい人の必読誌”と
書いてありますが、辞書などの
ツールの話も取り上げてあり、
現役の翻訳者にも役に立ちます。
“とにかく翻訳者になりたい”と
思っていたころの気持ちを思い出し、
今、手元に仕事があることを
とてもありがたく感じるようにもなります。
さっ、頑張って訳すぞ!
<本日のおまけ>
最近、こんな小ワザを使っています。
移動中、スマホの画面上で、
下訳をしているのですが、
折りたたみ式の簡易キーボードを
持ち歩くようにしたら、入力が速くなりました。
SST G1での作業が必要な時は
ノートPCを持ち歩くしかありませんが、
とりあえず、こういう形で
下訳を進めておくと、
本作業もラクになります。