2018年2月3日土曜日

通訳案内士のための写真講座

皆さま、こんにちは。ねこです。
今日、通訳案内士仲間の集まりがあり、
ミニ写真講座をやらせていただきました。
せっかくなので、講座の内容を
こちらのブログでも
ご紹介させていただきますね。


1)ホームページに載せる写真をどうするか?

通訳案内士の中には、自分でホームページを制作して
頑張って宣伝活動をしている人もいます。
その写真をどうするべきか。
簡単に言ってしまえば、方法は二択。

・写真についてじっくり学ぶ

・ストックフォトを購入する

自分で撮った写真で
素敵な大当たりショットがあったら
それを使うのもOKです。
でも、どうしてもうまく撮れないなら
妥協は禁物!
そういう場合は、ストックフォトを利用して
魅力的な写真を買うのも1つの方法です。

写真AC
https://www.photo-ac.com/

ぱくたそ
https://www.pakutaso.com/


2)手軽に写真を学ぶ方法

どうしても自力でステキな写真を撮りたい人は、
書籍やネットを利用して学んでみましょう。
以下は、ねこのオススメです。

カメラの学校(無料のオンライン講座)
http://www.camegaku.com

「1週間で突然うまくなる!写真の教室」



こちらの書籍は「写真を撮る」という
行為を行う際に考えるべきことを
上手に整理してまとめてくれています。

初心者さんでも、学べることがいっぱいあり、
本気で一眼レフを使う上級者さんでも、
さらにステップアップをするヒントが
盛りだくさんです。
キャリア30年以上のプロカメラマンも
絶賛していた本なので、
本当にオススメです。


3)お客様が求めるのはどんな写真?

さて、ここからが講座の本題です。
お客様がガイドに撮ってほしいのは、
どんな写真でしょう?

A) アーティスティックな美しい写真

B)普通の写真

正解はB)の普通の写真です。

スマホの普及で写真を撮る機会が増え
人を「おおっ!」と言わせるような
ステキな写真は、実は、
お客様が自分自身で撮りたがっています。
なので、ベストなフォトスポットを把握して
いい写真を撮る機会を提供しましょう。

そして、ガイドがツアー中に撮ってあげるべきは、
いわゆる「普通の写真」なのです。


4)普通の写真って?

・全員がちゃんとカメラ目線で笑って写っている

・場所や状況がよくわかる

この2点、簡単そうで、意外と難しいんです。
例えば、10人の集合写真を撮ろうとしたら、
誰かしら目をつぶってしまったり、
横を向いてしまったりします。

また、人にフォーカスしすぎて、
人物の顔だけの写真になってしまい
それが日本なのかアメリカなのか
はたまたオーストラリアなのかわからない写真を
撮ってしまうこともあります。


5)鉄則

・視線が散るので絶対に同時にカメラを向けてはいけない!!

これは、写真の師匠に最初に習ったことです。
例えば5人で集合写真を撮っている時に、
もう1人、誰かが同時にカメラを向けたら、
2人は自分のカメラを見て、
他の3人は別のカメラを見るかもしれません。
そうすると、人の視線がまばらな
力のない写真になってしまいます。

この鉄則を知らない人が本当に多いのですが、
集合写真を撮る時は、全員の視線を
1つのカメラに集中させることを徹底しましょう。

・1枚だけでなく、できれば最低3枚同じカットを撮る

いわゆる「下手な鉄砲も数打ちゃ当たる」ってやつです。
1枚だけだと、誰かが目をつぶったり、
口が動く瞬間だったりと、
残念な写真になることがあります。
でも、3枚ぐらい撮っておけば、
どれか1枚ぐらいは、OK写真があるはずです。
実際、CDジャケットの撮影などでは、
1時間で数百枚から千枚近く撮り、
その中から1枚だけ選ぶような作業をしています。
これを「下手な鉄砲も数打ちゃ大作戦」と
勝手に呼んでいます(笑)

・必ず声をかけながら撮る

これは撮るタイミングを被写体に知らせる意味もありますが、
実は周囲に対する威嚇(?)でもあります。
「さあ、撮りますよ」オーラを最大限に発揮することで
撮影中、カメラの前を横切られてしまうことを
防ぐ効果があります。

・下見の際に、必ず構図の研究をし、アングルを覚えておく

友人やガイド仲間と観光地を歩く際、
どこでどういう角度で撮ったら、
いい写真が撮れるのかを研究しておくと、
本番のガイディングでスムーズにいい写真が撮れます。
特に都内の定番スポットについては、
お客様をどの位置に立たせて、
自分がどの位置に立って、
どういう角度からどの部分をフレームに入れると
いい写真になるかを把握しておきましょう。
漠然と覚えておくのは難しいので、
周囲の目印も一緒に撮っておくことをオススメします。

構図研究の際は、「浅草 集合写真」や
「浅草 記念写真」などのキーワードで
画像検索をすると、案外参考になります。


6)実例

では、ここからは
ちょっと実例をお見せしましょう。


左の写真は、しゃがんで
撮ってしまったのですが。
そのせいで鳥居の大部分が
隠れてしまいました。
(あー、ごめんなさいっ!)

その反省を生かし、
右の写真では、立ったまま撮り、
鳥居の大きさを強調することができました。


左の写真では、人にフォーカスしすぎて
何に触っているのかがわかりません。

右の写真は、混雑していなかったので
運良く撮れたものではありますが、
全体が入っているので、
大わらじの大きさもよくわかります。


7)まとめ

・お客様が求めているのは旅の思い出を語るための写真

・友人に旅の思い出を語る時にどんな写真がほしいか考えてみると答えが見えてくる

・必ず数枚撮る

・自分なりのベストスポットを把握しておく


何か参考になることは
ありましたでしょうか?

東京のベストスポットは、
こちらのブログにわりと多めに載っているので
参考にしていただければ幸いです。
https://pict-japan.blogspot.jp/2017/09/tokyo-sightseeing.html

また、iPhone上での逆光の直し方も
紹介しているので、
よかったら参考にしてくださいね。
https://pict-japan.blogspot.jp/2017/10/backlit-photos.html