2020年6月24日水曜日

日本語表現力を養える本

皆さま、こんにちは。ねこです。日本映像翻訳アカデミーのYouTubeにハマっています。特に面白かったのが、こちらの回。もし、映像翻訳のお仕事をしていて、まだ見ていない人がいたら、必ず見てください。

vol.6:映像翻訳ディレクターが解決! 質問・お悩み相談会


いろいろ役に立つお話が多いなか、とりわけ「おおっ!」と思ったのが、「日本語表現力を養える本」について、ディレクターの藤田奈緒さんが語った部分です。(↓頭出しをしておきました)
https://youtu.be/24RFjv8GG2Q?t=243

翻訳者なら必ず持っている「朝日新聞の用語の手引」や共同通信社の「記者ハンドブック」をパッと開いて気になったところを読んでみるというのです。字幕翻訳のお仕事では「この文字を漢字で書くべきか、ひらがなで書くべきか」の判断をする時や、外来語のカタカナ表記を確認する時に使っていますが、「そうか! そんな使い方があったのか!」と目から鱗が。

今、パッと開いたページを読んでみただけでも、「おっ? そんな日本語知らないぞ」というのが、いくつかありました。また、「そっこう」という言葉ひとつ取っても、「即行」「速攻」「即効」「速効」などいろいろ出てきて、用例を眺めるだけでも、すごく勉強になります。

また、藤田さんのお話で、カリフォルニア在住の日本人の方が、辞書を最初から最後まで読んだというエピソードもあったので、とりあえず、手持ちの英和辞書をパッと開いて眺めてみました。

不思議なことに、たまたま開いたページに、Englishがありまして、そのまま読み進めると、「コーパスの窓」というコラムがあり、Do you speak English? Can you speak English? のニュアンスの違い(否定文・疑問文では能力に言及するcanを使わない形が優勢)などの情報が書かれていました。


次にパッと開いたページには、likeがあり、like doing like to doの使い分けなどが紹介されていました。さらに、パッと開いたら、moreが。なんと、moreの解説は、ほぼ2ページにわたって続いていて、びっくり! 辞書を作った人は、一生懸命こういう情報を載せてくれていたのに、これまで一度も見ていなかったなんて…。

そういえば、国語辞典については、三省堂の「新明解国語辞典」の語釈が面白いと評判ですよね。そちらも買って読んでみたくなりました。

毎日ちょっとした隙間時間にパッと辞書や用語集を開くという習慣は、なかなかいいものです。日々、いろいろな発見が楽しめます。初めて用語集を買ったのは、2001年。あ~、19年もの間、「漢字かひらがなか」という確認だけで用語集を使ってたなんて、もったいないことしたなぁ…。