2013年1月10日木曜日

言葉への想い

皆さま、本当にものすごくお久しぶりです。
ねこです。元気にしています。

ずっとブログを書くことができませんでした。
翻訳が忙しかったというのもありますが、
英語とどう向き合っていいかわからず、
しばらく悩んでいたのです。

日本で生まれ、日本で育ち、
英語圏で暮らした経験のないねこにとって、
英語という言語は、いつまでたっても、
どんなに努力を重ねても、
やはり外国語でしかありません。

翻訳の仕事をしていても、
ネイティヴに相談しなくてはわからないところが、
たくさん出てきます。
どんなにたくさんの番組や歌詞や文書を訳しても、
謎の表現は次から次へと現れます。

そして、英会話の講師をしていても、
「これ、英語でどう言えばいいんですか?」
という生徒さんの質問に
いつでも、すんなり答えられるわけではありません。

「まあ、こう言えば一応伝わるとは思うけれど、
英語として自然な表現かわからないので、
ネイティヴに聞いてみますね」と言って、
一旦、宿題にさせてもらい、翌週にお返事をします。

結局、ネイティヴに頼らなければ、
翻訳でも英会話講師でも一人前の仕事ができない。
その事実を強く自覚し始めてからというもの、
なんだか常に“自分の英語はインチキだ”
という感覚がつきまとって、
自信が持てなくなっていました。

しかし、年末から年明けにかけての
数々の貴重な経験を経て、
ようやく気持ちを切り替えることができました。

ブルーノート東京で来日公演をした
憧れのアメリカ人ミュージシャンに、
自分の言葉でライヴの感想を伝えられたこと。

年末年始のアメリカ横断の旅で、
きちんと英語を使って、
いくつかのトラブルをくぐり抜けられたこと。

そして、久しぶりに再会した
ロス在住のアメリカ人の友人との会話を
心から楽しめたこと。

まだまだ知らない表現はいっぱいあるし、
発音もイマイチで、
悪いところを挙げていったらキリがないけれど、
でも、コミュニケーションの手段としては
ちゃんと英語を使いこなせるようになったんだから、
もう少し自分を認めてあげてもいいのかも
と思えてきたのです。

もちろん、プロの翻訳者、プロの英会話講師としては、
まだまだ努力が必要です。
母国語としての英語のバックグラウンドがないのだから、
どんなに努力を続けても、ネイティヴの語感には
手は届かないのかもしれません。

でも、とりあえずは、翻訳でも英会話でも、
今できる精一杯のことを
誠実にやっていけばいいんじゃないかと、
思えるようになってきました。

そして、相談ができるネイティヴの同僚や
友人がいることに感謝し、
また、質問に即答できなくても、
翌週まで待ってくれる生徒さんたちにも感謝しながら、
ちょっとずつ英語力を伸ばしていけばいいかなと。

そんなわけで、新年の抱負は、
とにかくたくさんの映画やドラマの英語に触れて、
ネイティヴの持つ語感を学ぶこと。

気持ちを新たに、ブログもちょこちょこと
頑張っていきたいと思います。
素敵な一年にしましょう♪

P.S. 今年から英会話講師になった友人のYさんへの
応援と“頑張ろうね”の気持ちと込めて書きました。^^