2013年5月2日木曜日

英語の空耳を分析する

皆さま、こんにちは。ねこです。
GWは、いかがお過ごしですか。
ねこは、部屋の片付けなどしながらのんびりと…
というつもりでしたが、
思いがけなく、あっちからもこっちからも、
翻訳依頼をいただき、
“専業翻訳者”気分で頑張っています。
感謝、感謝♪


さて、今日のお話は、英語の空耳について。
基本的に、字幕翻訳のお仕事は、
原文スクリプトをもらうことができます。

原文スクリプトというのは、
映像の中で人が話している言葉を
(基本的には)ネイティブが
書き起こしてくれたものです。

ですが、たまに、
「今回はスクリプトなしです」
という案件が飛び込んでくることがあります。
そういう時は、できる範囲で精一杯聞き取って、
英文を書き出します。

とはいえ、雑踏の中でのインタビューなどは、
そもそも音が聞き取りにくかったり、
話者が早口だったりと、かなり苦戦することも…。

そんな時は、すべて書き起こした後で、
ネイティブの友人にチェックしてもらうのですが、
案の定、いろいろとおかしな“空耳”が発見されます。
今日はそんな空耳をちょっと分析してみましょう。

上段:正解
下段:空耳

with me
would me
/th/と/d/の音を間違えています。
どちらもハッキリとは発音されず、
口の中で飲み込まれますが、
そもそも母音の響きも違いますよね。

on her arm
an around
/n/の後に/h/が来ると、
「オンハー」が「オナー」という音に
化けることがよくあります。
まんまと引っかかりました。

on this
than this
どうして/th/に聞こえちゃったんでしょうねぇ。
でも、この2つ、交互に言ってみると
案外似ています。
「ん~ディス」って感じの音になります。

to walk back on the set
toward back and sit
「トゥー・ウォーク」ではなくて、
「トゥォー」って聞こえちゃったんですね。
「オンザセッ」ってのも、
「アンドスィッ」と聞こえてしまいました。

cracked on
clicked on
/l/と/r/の聞き分け、頑張りましょう。(>_<)

picked up
picked off
語尾に来た「プ」と「フ」を聞き取れていませんね。
そもそも母音も違います。

left off
lift off
ああ、ここも母音です…。

you know, have to
you don't have to
「ノウ」が「ドゥン」と聞こえてしまいました。
意味的にも、逆になってしまうので、
こういうのは致命的。(>_<)

annoyingly perfect
and only perfect
早口で言った「アノイングリィ」が
「アノンリィ」と聞こえたので、
"and only"だと思ってしまいました。

ears
years
これ、日本人にとってはすごく難しいんですが、
実は舌の位置が全然違います。
「アー」と「ヤー」なら、舌の位置の違いがわかりますよね。
でも、"ear"と"year"を言い分けるのは、
すごく難しいので、聞き取りも失敗しがちです。


さて、こんな風に分析してみると、
自分は、どういう空耳を聞きやすいのか
というのが少し見えてきます。

英語の空耳に悩んでいる方、
ぜひ一度、書き取りに挑戦して、
分析してみてはいかが?^^