2015年10月9日金曜日

翻訳の極意

皆さま、こんにちは。ねこです。
無事、帰国しました。
強風での着陸が懸念されていましたが、
全飛行ルートほとんど揺れもなく、
とても快適な空の旅でした。

さて、成田空港に到着するたびに、
常に気になる表示があります。
それがこちら。


英語表示は "Welcome to Japan"
これを訳してくださいと言われたら、
普通は「日本へようこそ」と書くでしょう。
でも、日本人にとって成田に着くというのは、
「ようこそ」ではなく「おかえりなさい」なのです。

もちろん、例外もあるでしょう。
でも、例えば、アメリカにお嫁に行った
日本人妻が、日本に里帰りする場合だって
「おかえりなさい」です。
かつて日本で学んだ外国人留学生が、
久しぶりに日本を訪れた時に
「おかえりなさい」という文字を見たら、
うれしく感じるかと思います。

そう考えていくと、この対訳は
すごく深いなぁ…と思うわけです。
字面を訳すのではなく
その場面にふさわしい言葉を考える。
それが翻訳者の仕事なのだと思います。

成田空港について、この文字列を見るたび、
いい翻訳を追求し続けるぞと
心に誓うねこなのでした。