アメリカ滞在中の出来事や、
そこで学んだ英語表現について、
少しずつさかのぼって
書いていこうと思います。
というわけで、今日は医療のお話。
実は、ねこは風邪をひいた状態で
渡米をすることになりました。
1週間程度で、主な風邪の症状は
治まったのですが、
どういうわけか咳だけが止まりません。
そんな時、まず試してみるのが
ドラッグストアです。
ニューヨークだと、CVS Pharmacy、
Duane Reade、Walgreensなどがあります。
日本でいうマツキヨみたいなものです。
薬剤師さんのいるカウンターがあるので、
そこで、症状を説明します。
英語に自信がない人は、事前に辞書を引いて、
メモを見せてもいいでしょう。
さて、薬剤師さんに咳止め薬を選んでもらい
それを飲み始めたものの、
なんだかあまりよくなる気配がありません。
咳だけでなく、息苦しさも感じるように
なってきました。
とはいえ、海外で病院に行くというのは
何となく法外な医療費を取られる
という印象があって、
思わず気が引けてしまいます。
でも、もう、背に腹は変えられない!
思い切って、カード付帯の保険の会社に
電話をかけることにしました。
ねこが入っている保険は、
ユナイテッド航空のクレジットカードに
付帯している渡航保険です。
ネットで検索してみると…
あっ、ちゃんと情報が載っていました。
http://www.saisoncard.co.jp/pdf/futai_hoken/mileageplus.pdf
こちらの2ページ目、
「海外メディカルヘルプラインお問い合わせ先」
というところです。
「アメリカ本土」というところの
1800から始まる無料電話にかけました。
言葉は日本語でOK。
症状を話し、病院に行きたいことを伝えると、
マンハッタンのミッドタウンにある
日系のクリニックを紹介してもらえました。
次に、クリニックに予約の電話をします。
こちらも、日本語専用の番号がありました。
実際のところ、ブログネタとしては、
米系の病院に行って、アメリカ人の先生と
英語でやり取りしたいところなのですが、
さすがに、そんなワガママを
言っている場合ではありません。
電話をすると、その日の夕方の
予約が取れました。
さて、いよいよクリニックに潜入です。
何とも立派な建物ですね。
エレベーターに乗る前に、
改札みたいなものがあり、
きちんと受付を通った人だけが
中に入れます。
こちらが安心メディカルの受付です。
受付のお姉さんも看護師さんも
みんな日本人です。
日本語の問診票が出てきました。
ちょっとお手洗いを借りようと思ったら、
こんなカギを渡されました。
お手洗いはビルの共用部分にあるので、
使う人は、自分でカギを持っていき
カギを開けて入るのです。
これは、このビルに限ったことではなく、
こういうオフィスビルでは、よくあります。
ニューヨークは、昔と比べて
安全になったとはいえ、
ビルやアパートのセキュリティーの
厳重さを見ると、
あまり気を抜いてはいけないんだなと
あらためて感じます。
待合室はこんな感じ。
なかなかの快適空間です。
ところで、日本語では、日常会話で
「病院に行く」という表現を使いますが、
英語で同じニュアンスのことを言う場合は
"see a doctor"というのが普通です。
"go to (the) hospital"と言ってしまうと、
ネイティブは、大規模な総合病院を連想し、
検査や入院、手術などの必要があると思って
びっくりしてしまうので気をつけましょう。
さて、いよいよドクター登場です。
日本人の優しい男性医師が
とても丁寧に診察してくださいました。
ちょっと面白いのがこちらの器具。
左が耳と鼻を見る機械。
右が目を見る機械です。
日本では、あまりお医者さんが
耳の中を見たりすることはありませんが
アメリカでは、かならず耳と鼻を見るのだとか。
「これはアメリカと日本の
大きな違いなんです」と
ドクターが説明してくれました。
「へぇ、そうなんですかぁ…。
あの、写真撮ってもいいですか?」
と尋ねてパチリ!
ついでに診察室の写真も
撮ってきました。
この微妙な日本らしさがなんとも…(笑)
レントゲン(X-ray)撮影と診察が終わり、
診断結果は、咳喘息。
咳が止まるまでは、しばらくかかるとのことで
咳止めシロップが出されました。
ちなみに、病院の費用と薬代は、
すべて保険でカバーされます。
なので、クリニックでは、
1セントも払わなくてOKでした。
吸入器だけは、処方箋を持って
薬局に行く必要があったので、
近くのDuane Readeへ。
Prescriptionsというのは
「処方」「処方箋」という意味です。
この時点で頭はすっかり日本語モード。
処方箋を出すと、いきなり英語で質問攻めに遭い
一瞬あたふたしました(笑)。
尋ねられたのは、
電話番号、郵便番号、住所と
保険に加入しているかというような
シンプルな内容だったんですけどね。
ちなみに、渡航保険でカバーする場合は、
ここでは保険適用の話はせず、
「自己負担します」と伝え、
後日、保険会社に請求することになります。
"I cover by myself"だったか、
"I pay by myself"だったか、
そんな表現で通じたはずです。
まあ、そんなこんなで、
思いがけなく海外での初医療体験ができ
こんなに充実した記事が書けました。
渡航先で、体調を崩すなどして、
病院に行こうか迷った先に、
参考にしていただければと思います。
もっとも、ニューヨークのような
大都市でない場合は、
日本語での医療サービスは
受けられないかもしれませんが、
それでも、日本語の保険会社から
何らかのサポートが受けられるはずです。
海外旅行の際には、
必ず渡航保険に加入しておきましょうね。