2016年1月3日日曜日

句読点とカッコなど

皆さま、こんにちは。ねこです。
今日はずっと前から書きたかった
句読点とカッコのお話をしましょう。

次の2つの文章の句点(まる)と
カギカッコにご注目ください。
どちらが正しい書き方でしょうか?

a) 「おいしい。」と彼女は言った。

b) 「おいしい」と彼女は言った。

実はどちらも正解なのですが、
文部科学省は、a)を正解とし、
メディア各社は、b)を正解としています。

学校で学ぶことと、
世の中一般で通用していることが
異なっているというのは、
ちょっと不便ですよね。

(※詳しく知りたい方は、
メディア各社が出版している
用字用語辞典をご参照ください)





ちなみに、以下は、
「記者ハンドブック 第12版」に
掲載されている句点の使い方です。

  1 句点は文の終わりに付ける。

  2 かっこでくくった文については次のようにする。
  (1) 段落全体を構成する場合は付けない。
  「―――――――――」
  [例] 「これ以上は話し合っても無駄だ」
  突然の打ち切り宣言だった。

  (2) 段落の最後にあるときは付けない。
  ―――――。「――――」
  [例] ○○会長は頭を下げた。「責任を取りたい」

  (3) 直前に主語などの語句がある場合は、段落の最
  後にあるときでも、「と述べた」などの述語が省略され
  ているので句点を付ける。
  ――――― 「――――」。
  [例] 男性はひと言「知りませんでした」。
  それきり口をつぐんだ。

  3 文末の丸かっこについては次のようにする。

  (1) 部分的注釈の後は句点を付ける。
  ――――― (――――)。
  [例] 今月の消費者物価上昇率は0.5%(季節
  調整済み)。

  (2) 文章全体の注釈、筆者名、クレジットなどは、
  かっこの前に句点を打つ。
  ―――――。(――――)
  [例] 手記の全文は次の通り。(原文のまま)


さて、今度は英語のお話です。
アメリカ英語では、カギカッコの代わりに
ダブルクォーテーション(“ ”)を使います。

このダブルクォーテーションと、
ピリオドやコンマの位置は、
どうするべきなのでしょうか。

アメリカでは一般的に
ダブルクォーテーションの
内側にピリオドやコンマをつけます。
例えば、こんな感じです。

"I saw the cat," he said to me. "I really saw the cat."

書籍のタイトルなどを書いた時も、
なんと、ダブルクォーテーションの
内側にピリオドがきます。

I read "Grumpy Cat."

アメリカ英語では、とりあえず、
「常に内側」と覚えておけばいいようですが、
イギリス英語では、地の文につける
という意識が強いようなので、
もう少しルールは複雑です。

詳しく知りたい方は、
こちらのサイトをご参照ください。

ところで、英文を添削する際に、
よく見かける些細な間違いがあります。
それは、コンマやピリオドの後には
必ずスペースを1つ入れる
というルールが徹底できていないことです。

(誤)I bought a book,but haven't read it yet.

(正)I bought a book, but haven't read it yet. 

(誤)I ate the cake.It was delicious.

(正)I ate the cake. It was delicious.

本当に些細なことですが、
見ている人は見ています。
海外とのメールのやり取りがある人は、
相手がどんなルールに則って
文章を書いているのか
よく観察してみるといいですよ。