2013年4月5日金曜日

「異次元緩和」

皆さま、こんにちは。ねこです。
これまでずっと“忙しい”を理由に、世の中のニュースにも背中を向け、
黙々と英語とだけ向き合ってきましたが、
最近、それではイカン!と思い、テレビ東京の
「ワールド・ビジネス・サテライト」を見るようになりました。
いわゆる“世の中の動き”ってものを
分かりやすく説明してくれるので、すごく勉強になります。

さて、昨夜の番組で大きく取り上げられていたのが、
日銀の金融政策のこと。
番組だけでなく、新聞やネットのニュースでも、
「異次元緩和」という言葉が飛び交っています。

そこで、ふと、わいてきた疑問。
「異次元緩和」って、英語で何て言うんでしょう?

こういう場合、普通の辞書を引いても
今、世の中で使われている表現が出ているとは限りません。
「異次元」の訳語としては、
"another dimension" "different dimension"
などが考えられますが、実際、世の中では
どんな英語表現が使われているのでしょうか。

チェックすべきは、英字新聞、テレビ、雑誌です。
今は、いろいろな新聞や雑誌のネット版が無料で読めるので、
いくつかあたってみました。

The Japan Times
The bank will "enter a new phase of monetary easing in terms of quantity and quality,"
直訳すると「金融緩和の新しい段階に入る」という感じですね。
http://www.japantimes.co.jp/news/2013/04/05/business/kuroda-plans-huge-bond-binge-for-boj/#.UV4PFKI9IU8

The Yomiuri Shimbun
The Bank of Japan decided at its policy meeting Thursday to carry out new quantitative and qualitative monetary easing measures, including the doubling of the amount of money in circulation in two years.
新たな量的・質的金融緩和政策を実施する」という表現です。
http://the-japan-news.com/news/article/0000108701

The Mainichi
The central bank said it was launching "a new phase of monetary easing both in terms of quantity and quality" to "drastically change the expectations of markets and economic entities."
「量と質の両方において、金融緩和の新たな段階を開始する」といった感じです。
http://mainichi.jp/english/english/newsselect/news/20130404p2g00m0bu052000c.html

CNN
The idea is that further easing, combined with more government spending on economic stimulus, could push up prices and end years of deflation,
「景気刺激のためのさらなる財政支出と組み合わせた、より一層の緩和ですね。
http://money.cnn.com/2013/04/04/news/economy/bank-of-japan-decision/index.html?hpt=hp_t2

TIME
BOJ governor Haruhiko Kuroda described the scale of monetary stimulus as "large beyond reason,"
「金融刺激の規模を“途方もなく大きい”と表現した」という感じです。
http://business.time.com/2013/04/04/japan-central-bank-revamps-policy-to-boost-economy/?iid=biz-main-latest-ap-widget

こうして読み比べてみると、なかなか面白いものですね。
やはり、どこにも"dimension(=次元)"という単語は出てきません。
強いて言えば、かなり表現は違うものの、
TIMEに出てくる"large beyond reason"が、「異次元緩和」に相当するでしょうか。


英語でニュースを読むというのは、たしかに大変です。
でも、いわゆる日本の一般紙の1面のトップニュースを
The Japan Timesのサイトで探してみるなどというのは
比較的簡単にできるし、TOEICのPart7対策にもなります。
(※じっくり読むのではなく、テレビの番組表から好きな番組を探すように
ササッと目を走らせるテクニックを使います)
まずは週末にでも試してみてくださいね♪