2013年4月7日日曜日

"on cloud nine"

皆さま、こんにちは。ねこです。
4月に入り、NHKでいろいろな新講座がスタートしましたね。
ねこが今、楽しみにしているのは、
「英語で読む村上春樹」というラジオ番組。
NHKラジオ第2で、毎週日曜日の22:50から23:20です。


さて、今日のトピックは、超ハッピーな気持ちを表す英語表現。
"on cloud nine"という言葉を聞いたことがありますか?

例えば、

"Emily is on cloud nine because her favorite actor spoke to her."
(エミリーは、大好きな俳優に話しかけられて、天にも昇る気分だ)

という感じで使われます。

でも、「雲の上」というのは、わかるけれど、
なぜ「9」という数字が出てくるのでしょう?
調べてみたら、いろいろ面白い話が見つかりました。

まず、もともとの表現としては、
"on cloud seven"というものがあったようです。
古代ユダヤの教えで、天国には7つのレベルがあって、
7つめの天国が天使の住む最上の楽園とされていたため、
"in seventh heaven"という表現が生まれ、
そこからさらに、雲の上に天国があるというイメージが合わさって
"on cloud seven"という表現ができたとのこと。

その「7」が「9」に変わったのは、20世紀後半と言われていますが、
正確な由来というのは、わかっていません。
ただ、パイロットたちの間で、
"cloud seven"よりも、もっとハッピーな気持ちを表すために、
気象用語の"cloud 9(=積乱雲)"を使って、
"I'm on cloud nine!"というジョークを言っていたのが、
いつの間にか、一般的な表現として定着したという説が有力とのこと。

でも、この雲の呼び方について調べてみたら、
Cloud 9というのは、一番低い雲なんですね。
世界気象機関(World Meteorological Organization)が発行する
国際雲図帳(International Cloud Atlas)による分類は、こんな感じ。

0. 巻 雲   Cirrus (Ci) すじ雲
1. 巻積雲   Cirrocumulus (Cc) うろこ雲、いわし雲、さば雲
2. 巻層雲   Cirrostratus (Cs) うす雲
3. 高積雲   Altocumulus (Ac) ひつじ雲、むら雲、まだら雲
4. 高層雲   Altostratus (As) おぼろ雲
5. 乱層雲   Nimbostratus (Ns) 雨雲
6. 層 雲   Stratus (St) 霧雲
7. 層積雲   Stratocumulus (Sc) くもり雲、うね雲
8. 積 雲   Cumulus (Cu) わた雲
9. 積乱雲   Cumulonimbus  (Cb) 入道雲、雷雲

http://atschool.eduweb.co.uk/radgeog/cloudwatch/chart/chart.html (英語)
http://homepage2.nifty.com/good_day_itm/cloud.html (日本語)
(※リンクは公式なものではなく、
見た目的にわかりやすいものを選びました)

これを見ると、一番高いところにある雲は、
"cloud 0"の巻雲(けんうん)。
どうせなら、"I'm on cloud zero!"と言ったほうが、
爽快感が伝わるような気がするんだけれど、
やっぱりふわふわしたCloud 9(積乱雲)のほうが
乗り心地がよさそうだったんですかねぇ。