2016年3月14日月曜日

英語と日本語のはざまで

皆さま、こんにちは。ねこです。
昨日、日本語と英語の間を
行ったり来たりするような状況で、
会話を楽しむ機会がありました。

少し日本語がわかるアメリカ人Kちゃんと、
少し英語がわかる日本人Hくんと、
そして、なんとなく両方そこそこわかるねこ。
両者の言葉を訳す時もあれば、
アメリカ人が頑張って日本語を話したり、
日本人が頑張って英語を話したり
という形で会話が展開します。

こういう状況って、実は、
いろんな発見があって、
すごく面白いのです!

例えば、日本語について。
“「楽しい」は、今(now)、
「楽しかった」は、過去(past)、
「楽しみ」は、これから(future)”
と、アメリカ人のKちゃん。
“じゃあ、「おいしい」「おいしかった」
「おいしみ」?”

うっ…。いや、それは…違うね(汗)。
こういう時、外国語として学んだ英語なら、
それなりに文法的な説明ができても、
母国語として自然に身につけた日本語のほうは、
手も足も出ません。

Kちゃん曰く、“日本語の「楽しみ」って言葉は、
英語の"fun"よりも、範囲が広そうだね”と。
確かに、そう言われてみると、
「楽しみ」という言葉を英語に訳すときは、
"fun"という単語は使わずに、
"look forward""excited about"などを
使うんですよね。

もう1つ、昨日の会話で発見したのは、
"fancy"という言葉のイメージの違いです。
アメリカ英語で"fancy"という単語は、
「高級な」「上等な」「極上の」などの意味で
よく使われます。
例えば、"fancy restaurant"
「高級レストラン」という意味になります。

その話を聞いていたHくん、
“えっ、そうなの? 僕は「ファンシー」って聞くと、
逆に、ちょっと安っぽい印象なんだけど”。

あっ、確かにそうかも!
でも、なんでそんな違いが出てきたんだろう?
と思って調べてみたら、
"fancy"という英単語には、
 「空想的な」「派手な」などの意味もあり、
Hatena Keywordの「ファンシー」という項目には、
「外来語としては、ファンシー・グッズやファンシー・ショップなどに見られるような、いわゆる「女の子趣味」を形容していることが多い」
という解説が書いてありました。

つまり、日本での使われ方も、
決して間違っているわけではなくて、
単に、アメリカでの使われ方との間に
ギャップが出てきてしまっているのですね。

他にイメージのギャップがある単語としては、
「ナイーブ」や「スマート」があります。

"naive"は、元々はフランス語で、
「生まれたままの」という意味があり
「素直な」「無邪気な」というプラスのニュアンスと
「世間知らず」「鈍感」というマイナスのニュアンスで
使われるそうです。
そして、英語では、ほぼマイナスのニュアンス。
"He's naive."と言ったら、
「あいつは世間知らずだ」という意味になります。
「繊細な」「純粋な」「傷つきやすい」という意味で
使われることはほとんどありません。

"smart"のほうは、最近、スマートフォンなどの普及で
よく耳にしますが、これは、「賢い」「気が利く」という
元の意味に「高度な情報処理機能が加わった」
などのニュアンスが加わったもの。
「痩せている」という意味では使いません。
"She's smart."と言ったら、
「彼女、頭いいよねぇ」という意味になります。

ほんと、異文化交流って面白いですね。
これからも、面白い発見が
たくさんありますように♪