皆さま、こんにちは。ねこです。
今週もレギュラー番組の翻訳はありますが、
忙しさのピークは通りすぎて、
ホッと一息という感じです。
さて、先日、ドラマの字幕を見ていて、
「おや?」と思ったものがありました。
「僕はお前が好きだ」
という男の子のセリフです。
あくまでも個人的な主観かもしれませんが、
自分のことを「僕」という人は、
相手のことは「君」という気がするのです。
そして、自分のことを「俺」という人なら、
相手に対して、「君」も「お前」もアリという気がするのです。
でも、自分のことを「僕」という、いわゆるソフトな物腰の人物が
相手のことを「お前」っていうのって、どうなんだろうなぁ…と。
(まあ、これって正解はないのですが)
ドラマやインタビューを訳していると、
一人称の"I"と二人称の"You"をどう訳すべきか、
すごく悩むことがあります。
育ちのいいお坊ちゃま系の若者なら「僕」、
ちょっと口調が荒っぽい感じなら「俺」、
ある程度の年齢以上は「私」かなぁ…という風に、
おおまかな目安のようなものを決めて、
あとは言葉遣いや声のトーンなどを考慮しながら
一人称、二人称を選んでいくわけですが、
そう考えると、日本語って、ほんと、難しいですよね。
英語だったら、"I"というたった1文字のシンプルな単語なのに、
日本語では…
「僕」
「ボク」
「ぼく」
「俺」
「おれ」
「私」
「あたし」
「わたくし」
「わし」
「オイラ」
「自分」
「我が輩」
「我輩」
「吾輩」
「うち」
「わて」
「小職」
「当方」
「某(それがし)」
「小生」
「拙者」
「わらわ」
「俺様」
「おいどん」
「わたくしめ」
などなど、本当に数え切れないほどの
一人称が存在します。
また、1人の人物が状況によって、一人称を使い分けます。
例えば、ある会社の社長が、ビジネスの場で話をするときは、
「私」を使うかもしれませんが、
友人と話すときは、「俺」や「僕」を使うかもしれません。
そして、自宅に戻り、お子さんと話をするときは、
「今日、お父さんはね…」という形で、
自分のことを「お父さん」を呼ぶことだってあるわけです。
いやはや、日本語って、本当に難しい!
英語のほうが、う~~~んと簡単ですね♪
どう? ちょっと英語が好きになりましたか?(笑)