2015年7月29日水曜日

外国人の目には、こう映る

皆さま、こんにちは。ねこです。
1週間ほど、外国人の友人が
ねこの自宅に滞在しました。

最初の何日かは一緒に観光をし、
後半は、情報提供という形で
旅のサポートをしたのですが、
彼女とのやり取りを通して、
さまざまな発見がありました。

今回は彼女の言葉で気づかされたことなどを
いろいろ書いてみたいと思います。

尚、あくまでも感想、意見などは
国民性や、個人のものの見方によって
さまざまかと思いますので、
「外国人=全員こういう見方をする」
ということではありません。

日本人の中にも、大雑把な人はいるし、
イタリア人にも根暗な人がいるし、
中国人にも遠慮深い人もいるし、
スイス人にも乳製品が苦手な人がいます(笑)。
なので、こんなふうに考える外国人もいるのね
という1つの参考意見として読んでくださいね。

<箸>
お祭りで、1つのお好み焼きを
3人で分けながら食べていた時のこと。
日本人は、自分の箸と他人の箸で
食べ物を同時に挟むということはしませんが、
もちろん、そんな文化は日本だけ。

そこで、「日本ではお葬式の時、
火葬したあと、親族が箸で骨を拾うので、
食事の時に、箸と箸でものをつまむのは
マナー違反になってしまう」ということを伝えました。

私たちにとっては、当たり前になっていた
この「骨を箸で拾う」という慣習、
彼女にとっては、かなり衝撃的だった様子。
「そもそも、人が亡くなること自体がショックで、
その人が火葬されるというだけでも
十分に怖いし、悲しすぎることなのに、
その骨を見るなんて、しかもつまみ上げるなんて…」
とかなり動揺していました。

う~ん、そう言われてみれば、
たしかにそうですね。
それと、この話題、食事の時には
あまりふさわしくないので、その場では、
「実は日本ではマナー違反なんだ」
ということだけ伝えて、
文化的背景については、
食事以外の時に伝えたほうが
親切かなと思いました。

<寿司と刺身>
お昼前に食料品店を見ていた時のこと、
彼女が突然、お刺身のパックを手にして
「これを買って帰る」と言い出しました。

「お昼は母が冷やし中華を作る予定だから
今、お刺身を買うのは、ちょっと違うかも…」
と言っても、「今、食べたいと思ったんだから、
買ってもいいじゃない」と言い張ります。

刺身を持ち帰った外国人に、
父と母は、「白いご飯がない」とオロオロ。
ところが彼女は、
「ライスは不要だから、
寿司じゃなくて刺身を買ったのに、
どうしてライスを用意しようとするの!?」
とかなり驚いた様子。

そう、つまり彼女にとっては、
「寿司」=「刺身+白米」なのですね。
「お寿司のライスは、
ビネガーで味をつけていて、
白米とは全く違うものなのよ」
と説明して、ようやく納得してもらえたようです。

<冷やし中華>
「冷やし中華」という言葉を、
直訳すると"Cold Chinese"と言ったところ、
彼女はいきなり大笑い。
"cold(冷酷な)" "Chinese(中国人)"
という意味に聞こえたようです。
うん、確かにそういう意味にもなってしまいますね。

今後、「冷やし中華」と言う時は、
"Cold Chinese Noodles"
「冷やし中華そば」という表現を使ったほうが
無難かなと思いました。

<電車のホームの決定>
今回、彼女は一人旅にも出かけたので、
電車の乗り換え案内を印刷し、
出発時刻や何番線というのも
すべて分かるようにして送り出しました。

その際、彼女が驚いていたのは、
数日前でも、長距離列車の
停車するプラットフォームが
決まっていること。

ヨーロッパの大都市や、
アメリカのニューヨークなどでは、
電車が駅に入っている数分前まで、
どのプラットフォームから電車が出るか
誰にも分かりません。
大きな電光掲示板を大勢の人が見守り、
表示が出た瞬間に、一斉に民族大移動
という感じになります。

東京駅の新幹線乗り場などは、
プラットフォームがいくつもありますが、
乗る電車が決まっていれば、
それが何番線発かというのは
事前に分かるものね。
日本は便利です。

<電光掲示板>
「プラットフォームに行ったら、
電光掲示板の表示がおかしくて
すごく混乱して、危うく
電車に乗り損ねるとこだったわ」と語る彼女。

あんなに丁寧に乗り換え案内を書いたのに
何が問題だったんだろう…と
考えてみたのですが
おそらく彼女が言っていたのは、
一番右に表示されている車両数のことでは
ないかと思いました。

自分はちゃんと3番線に来たのに
この電車の情報になぜか「6」と書いてある。
うん、確かに紛らわしいかもしれません。


「そもそも、なんで車両数なんて
表示する必要があるの?」
と聞かれたので、
「車両数に合わせて、
並ぶ場所が変わるから」と言うと
目を丸くしていました。

<整列乗車>
ある日、通勤ラッシュの時間帯に、
都心を抜けて鎌倉まで出かけた彼女。
日本人の見事なまでの整列乗車に
かなり驚いた様子。
「まさにロボットって感じ」と言っていました。

せっかくなので、YouTubeで、
駅員さんが乗客を電車に押し込む
映像を見せてあげたら、唖然…。
「なんでみんな次の電車に乗らないの?」
と言うので、
「次の電車も同じくらい混んでるんだよ」
と答えたら、言葉を失っていました(笑)

<セブンイレブンとカップ麺>
旅先のセブンイレブンで
カップ麺と唐揚げを買った彼女。
そのあまりのおいしさに驚愕したとのこと。
「なんでコンビニごときに、
あんなにおいしい食べ物があるの??」。
「日本ではコンビニ同士の競争が激しいから、
おいしいものを売らないと、
あっという間に競争に負けちゃうんだよ」
と答えておきました。

ところで、カップ麺には、
かやくやスープなど、何種類かの
小さなパックが入っていたとのことですが、
すべて最初に、カップの中に開けて
お湯を注いでしまったそうです。
(まあ、知らなきゃそうかもね)

「スープとスパイスは、
麺ができあがってから入れるものなんだよ」
と伝えたら、ちょっとムッとした様子で
「だって、日本語でしか書いてなかったら
外国人には分からないじゃないの!」と。

なるほど。
これは東京オリンピックに向けて、
改善の余地があるポイントかもしれませんね。
例えば、フタの上に
二次元バーコードを印刷して
それをスマホで読み取ると、
数か国語で食べ方を確認できるとか。
カップ麺屋さん、どうぞご検討くださいませ♪

<茶器>
旅館のお部屋には、
かならずお茶のセットが置いてありますよね。
ある程度のランクの旅館なら、
仲居さんが最初にお茶を入れてくれます。
そうでない場合は、自分たちで
せっせとお茶を入れるのが普通です。

でも、彼女は茶器が置いてあることに
チェックアウト寸前まで
気づかなかったとのこと。
部屋を出る直前に気づいて、
本当に悔しい思いをしたということだったので、
外国人を迎える旅館の人は
"Your tea set is here"とだけでも
最初に言ってあげると親切かしら。

まあ、でも、外国でもどこでも、
ホテルに泊まればお茶のセットって
ありそうな気もするんだけどなぁ…。

<布団>
彼女が私の部屋を見て、
真っ先に言った言葉が「ベッドないの?」。
「部屋が狭いから、布団のほうが
何かと便利でね」と答えると、
「毎朝、布団を片づけるの?
そんな面倒なことを毎日やってるの?
信じられない!!!」と
かなり驚愕していました。

ねこは、驚愕されたことに驚愕(笑)。
布団を敷く、片づけるというのは、
慣れてしまえば、一瞬のことだけれど、
そもそもベッドメイクも面倒という彼女には
毎日やるなんて、考えられないことなんですね。

でも、空間を有効活用するには
布団ってとっても素晴らしい存在だと
思うわけですが…。

<化粧水>
日本人女性が海外で基礎化粧品を
買おうとする時、必ず戸惑うのが
「化粧水が見当たらない」という問題。

世界全体のことは分かりませんが
少なくともアメリカやヨーロッパでは、
日本の化粧水に相当するものがありません。
似たものとしては、tonerという液体があります。
ただし、これは拭き取り化粧水という感じで、
何度も何度もバシャバシャと顔につけて
パッティングするものではありません。

そして、欧米でlotionと書かれたものを買うと
日本でいう乳液のようなものが入っています。
つまり、欧米の女性たちは、
洗顔のあと、このlotionからスタートします。

なので、外国人女性たちは、
日本の化粧水を見て、
「この水みたいなものは何なの?」
「いったいどんな働きがあるの?」
とすごく不思議がります。
moisturizerの一種だと説明するのですが、
そもそも、美容の一連の手順が
まったく違っているので、
どうもピンと来ないようです。

このスキンケアの習慣については、
今後も、欧米と日本では
まったく違うスタイルのまま
突き進んでいくような気がしますね。

次回はネットを使った
旅のサポート方法について
書いてみたいと思います。