2014年7月22日火曜日

アジア英語

皆さま、こんにちは。ねこです。
納涼船に乗りにいった生徒さんから、
「外国人の方がたくさんいて、
英語でコミュニケーションとることが出来ました」
という嬉しい報告がありました。

夏休みシーズン、観光地に行くと、
さまざまな国の人々に出会うことも
多いことでしょう。
文法なんて気にしなくてもいいから、
ぜひ、ちょっと声をかけてみてください。
お互いにとって、いい思い出になりますよ♪


さて、今日の話題は、テレビ東京の
ワールドビジネスサテライト(WBS)から。
7/21(月)の放送で、
「アジア英語に脚光」という特集がありました。

詳細はこちら:
http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/wbs/newsl/post_71026/
※リンクがいつまで有効かは分かりませんが…

日本の民間企業の駐在先の6割を
アジア諸国が占めることや、
アジア英語の授業を日本人が受けると、
過度に発音や文法を気にせず英語を話せるようになる
ということを理由に、
インド人などアジア系の講師から
英語を学ぶことが注目され始めているのだとか。

この発想、賛成できる点は、
「過度に発音や文法を気にせず」というところです。
恐れずに言葉を発してみることは、
本当に大切なことだと思います。

しかし、あえて最初から、
アジア英語を選択する必要があるのでしょうか。
その点については、疑問が残ります。

例えば、シンガポールへの赴任が決まり、
日本にいるシンガポール人から英語を習い、
現地の英語に慣れておくというのは、
とてもいい方法だと思います。

ですが、英語の使用目的が決まらないうちから、
あえて訛りのある英語を学ぶというのは、
メリットよりも、デメリットのほうが
大きいような気がしてなりません。

それは、いつか日本を訪れたいと願う外国人が
いきなり東北弁や博多弁を習うのと
似ている気がします。
決して、方言や訛りが悪いと
言っているわけではありません。
それぞれの地域で、実際に話されている言葉ですから、
どの言葉にも、魅力はあります。
でも、何も最初から、それを選ばなくても…
ということです。

英語習得について、ねこは、こう考えます。
リスニングについては、とにかくたくさんの種類の
英語に触れることが重要。
しかし、スピーキングについては、
TOEICのリスニングで扱われる
イギリス、アメリカ、オーストラリア、カナダの
4か国の英語を真似するのが
無難ではないかと思うのです。

世界的な活躍するミュージシャンについて、
こんな話を聞いたことがあります。
常に世界各国を訪れて演奏し、
各地のジャーナリストから取材を受ける彼らは、
どんな訛りのある英語にも慣れていて、
スムーズにコミュニケーションを図ることが
できるそうです。

しかし、例えば、アメリカの1都市のみで
活躍している駆け出しのミュージシャンが
外国人記者から訛りのある英語で質問を受けると、
うまく聞き取れないこともあるとのこと。

世界で活躍したいビジネスマンについても、
同じことが言えるでしょう。
どんな英語でも理解できる力というのは、
とても強い武器になると思います。

とはいえ、スピーキング面でも、
わざわざ訛りのある英語を
話す必要はないですよね。

WBSの特集の中で、インド人が、
インド英語の発音に解説していました。
左が一般的な英語、右がインド英語です。

Wednesday
【ウェンズデイ】 → 【ウェドネスデー】

leisure
【レジャー】 → 【レヤー】

これを知識として知っておくことは、
非常に有益なことだと思います。
しかし、【ウェドネスデー】や【レヤー】が
英語本来の発音だと思い込んで、
アメリカ人やイギリス人と話してしまったら、
混乱が生じますよね。

言葉は常に変わりゆくものですし、
どれが絶対的に正しいと言うこともできません。
ですが、現状、何が無難かということを考えると、
スピーキング面では、いわゆる標準的な英語を
身につけることをオススメしたいと思います。

そして、リスニングの面では、
世界的なミュージシャンと同じように、
どこの国の英語でも理解できるようになるのが
理想ですね。^^

<追記>
日本人の英会話講師の英語も、
帰国子女などでないかぎりは、
当然、「アジア英語」に該当します。

それでも、日本人講師は、
同じ道を通ってきた学習者として、
英語ネイティブにはできないお手伝いを
することができるのではと思います。

これからも、このブログでは、
日本語話者が英語を学ぶ際の
典型的なミスや勘違いなどについて
ちょこちょことお伝えしていくつもりです。

学校でのレッスン中の発音についても、
日々、練習を積んで、
ネイティブに近づこうと努力しています。
でも、決してねこの発音を真似たりはせず、
ネイティブの録音したCDの
オーバーラッピングをシャドーイングを
頑張ってくださいね。