「着物」や「寿司」という言葉は、
そのまま海を渡って "kimono" "sushi" と
言われるようになりましたね。
「柿」も海を渡ってイタリアに行き…
というところまではいいのですが、
そこで、ちょっとおかしなことになりました。
イタリア語の男性名詞の単数形は、
基本的に語尾が "-o" で終わります。
そして、複数形は "-i" で終わります。
そのため、きっと誰かが、
"cachi(カキ)" は複数形だと勘違いしてしまったのでしょう。
現在、イタリア語では、柿の複数形は "cachi(カキ)"
単数形はなんと "cacho(カコ)" となってしまいました。
もし、イタリア人に
「日本のあの“カコ”って果物はおいしいよね」
と言われることがあったら、それは“柿”のことです。
ぜひ、「本当は単数形も“カキ”なんだよ」と教えてあげましょう。
ちなみに英語で「柿」は "persimmon" と呼ばれていますが、
柿というのは1789年に日本からヨーロッパへ、
1870年に北アメリカへ伝わったもので、
学名としては "kaki" となっているのだとか。
それなのに、イタリア人さんってば、ねぇ…。(^^;