11月30日に告示しました。
“すべてを手書きできる必要はない”という見解のもとに
これまでの常用漢字表(1945字)に196字を追加、
5字を削除して、改定常用漢字表(2136字)が作られたわけです。
2012年度から、学校で習う漢字も少し変わってきます。
…と、このニュース、
“ふ~ん”と聞き流した人がほとんどではないでしょうか?
新聞やテレビで使われる漢字が変わったところで、
日常生活に大きな影響はありません。ところが、このニュース、字幕翻訳者にとっては一大事!!
クライアントごとの漢字表記指定に合わせるため
改定された参考資料をすべて買い替えなくてはなりません。
『朝日新聞の用語の手引き』が改定され、
共同通信社の『記者ハンドブック』も改定され、
NHKはパソコン用の辞書データがアップデートされ…
という感じで、なかなかの出費です。(>_<)
とはいえ、この改定、ちょっとうれしいこともございます。
これまで字幕では使えなかった文字が使えるようになるのです。
例えば、「俺」という文字はこれまでNGでした。
つまり、「オレ」か「おれ」としか書けなかったのです。
でも、今回の改定で「俺」という漢字がOKになりました。
つまり、1文字減ります!^^
日々、字数制限と戦っている翻訳者にとっては実によろこばしい!!
「誰」や「謎」も正式に常用漢字に仲間入りしました。
(※NHKの用語辞典では2002年4月から漢字表記OKになってます。)
というわけで、今度、テレビや映画の字幕で
「俺」という漢字を見たら、
“おっ、この翻訳者さんは、新しい辞典を使ってるね”
と思いながら見てやってくださいませ。
字幕を見る楽しみ、ちょっと増えました?(笑)