皆さま、こんにちは。ねこです。
NHKのBSプレミアムの録画で、
動物写真家・岩合光昭さんの『世界ネコ歩き』を見て、
心がエーゲ海に飛んでいってしまっているねこです。
はぁ~、行きたい! 住みたいっ!
それはさておき、今日はかつて英日字幕翻訳を学んだ
母校へ行ってきました。
東京の日本橋にある日本映像翻訳アカデミーです。
http://www.jvtacademy.com/
すでに英日字幕を仕事にしているねこが
なぜ、学校に足を運んだか。
それは、日英字幕翻訳の1日講座があったからです。
ざ~っと読み流した人は、気付かなかったかもしれませんが、
ねこが仕事にしているのは、「英→日」、今日の講座は「日→英」、
名称はよく似てるのに、やることは正反対なのです。
さて、ちょっとドキドキしながら教室に入り、
「はじめての英語字幕レッスン」が始まりました。
題材は日本の某人気コメディ映画と某人気アニメ。
まずは個人でせっせと訳し、その後、
皆が作った字幕について、ディスカッションをします。
ちなみに、いくつかルールがあります。
最大2行まで
1行につき40アルファベットまで
1秒につき12アルファベット前後が読み切れる長さ
1回に表示される字幕の長さは1~6秒
字幕翻訳者ではない人は、
これを見てもピンとこないかもしれませんが、
実際に訳してみると、
英日よりは字数にすごく余裕があるという印象でした。
制限字数いっぱいに英語を書く必要はなく、
話者の口調にぴったりくるかどうかが重要。
たとえ制限字数に収まっていても、
冗長な表現はNG。
講師が重要な言葉を残して、スッキリした英語に変えていく様は
本当に見事でした。
また、他の生徒さんの表現から学ぶこともいっぱい!
例えば、「誰も気づかなかったんですか?」
というコメディ映画のセリフ。
パソコンの誤変換に気づかなかったことを
責めるシーンなのですが、
ねこは、こう訳してみました。
Has anyone noticed the mistake? (31)
しかし、これをここまで短くできるのです。
No one noticed? (15)
また、アニメで、「知らなかったな」と周りに同意を求めるセリフ。
それに対して、もう1人が「ああ」と返事。
ねこは、こう訳しました。
A: I didn't know that.
B: Me, neither.
でも、こう訳した人もいます。
A: Never knew that.
B: Nope.
お見事! 明らかにこちらの方が
映像の雰囲気に合っています。
ん~、深い! 面白い!
この1日講座を受講する中で、
今やっている英日翻訳との共通点もいろいろ発見できました。
結局、大事なのは、「言葉を訳す」ことではなくて、
そこに流れる「ストーリーを訳す」こと。
そういう意味では、日本人にとって、
日→英は話者の意図がつかみやすいかと思われます。
しかし、それを自然な英語に置き換えるのはなかなか大変。
逆に、英→日は、まず話者の意図をつかむところで一苦労、
そして、それを厳しい字数制限に収めることに一苦労。
ん~、そう考えると、どっち向きの翻訳をやるにしても、
結局、苦労は尽きないですね。(^^;
じゃあ、なぜそれでも翻訳という仕事が好きなのか。
それはやはり、「これだっ!!!」という言葉が見つかった時の
あの何ともいえない興奮にとりつかれているからかもしれません(笑)。
そして、ねこの場合は、翻訳を通して、
“外国”を感じようとしているんだろうなぁ…。
なので、日本を海外に紹介する日英よりも、
海外を日本に紹介する英日向きなのかも?
でも、この学校の日英字幕翻訳の半年講座、
http://www.jvtacademy.com/lp/
授業がすべて英語で行われて、
ディスカッションなどもすべて英語なので、
かなり英語力の向上につなりそう。
ちょっと魅力です。^^