英語教育に携わる者としては、
やはりどんな問題が出たかを把握しておかないと…
と思い、今日ようやく、センター試験の英語の問題を解いてみました。
自分が受験生だった頃の問題がどんなだったかは
まったく記憶にないのですが、
今のセンター試験というのは、TOEICにわりと似ている
という印象を受けました。
マークシートの試験問題というのは、そんなものですかね。
センター試験というのは、問題も解答も、
後日、多くの人の目に触れることになるため、
文句を言われることのないように、
偉い先生方が点検に点検を重ね作られるのだそうです。
まあ、いくつかは“その設問はちょっと意地悪すぎないかな”
と思う問題もありましたが、基本的には妥当なところでしょう。
読み物もなかなか楽しく読めました。
ただ、最初の発音の問題について、
ちょっと思うところがありました。
下線部の発音がほかの三つの場合と異なるものを選べ
という問題です。
1. format 2. instance 3. manage 4. passion
1, 3, 4 が æ で、2 が ə なので正解は 2. ですが、
それって、英語を話す上で
そんなに大事なことなのかなぁ…と。
“センター試験で出るから”という理由で、
日本全国の大学や高校がこういう部分を重視して、
学生が必死になって発音記号を覚える…というのは
なんだか本末転倒な気がするのです。
英会話のレッスンをやっていると、
もっと他に、「みんな、頑張って覚えて~!」と言いたくなる発音が
山ほどあります。
その典型的な例が、 "work" と "walk"。
時々、中上級レベルの生徒さんの中にも、
字面に惑わされてしまう人がいます。
あえてカタカナで書くなら、正しい発音はこうです。
※発音記号をクリックすると発音サイトが開きます。
work = ワーク walk = ウォーク
〔wə'ːrk〕 〔wɔ'ːk〕
ローマ字で読んだ場合とちょうど逆になる感じですね。
迷ったときは、「ハローワーク」と「ウォーキング」を
想像するとよいでしょう。^^
それと、"she" と "see" と "sea" もなかなかのくせ者ですね。
she = シー ※人を黙らせるときの「シーッ!!」って音に近いです。
〔ʃi'ː〕
sea と see = スィー ※「ス」と言ってから「ィー」をくっつける感じ。
〔si'ː〕
そうそう、それともう1つ。
洋服という単語の複数形の "clothes"〔klo'uz〕。
みんな「クロズィーズ」と言ってしまうんです。
ねこも、よくホームステイ先で直されました。
これ、正しくは「クローズス」に近い音になります。
やっぱり発音は耳で覚えるのが一番!
CDを聴きながらリピートしたり、CDと一緒に音読したり、
シャドウイングをしたりしながら、
1つ1つ、自分のものにしていきましょう。
CDがなくて、“これ、どう発音するのかな?”
と思ったときには、こちらもオススメです。
http://www.howjsay.com/
検索窓に単語を入れて"Submit"を押すと発音してくれます。
こちらは文章も読んでくれます。
http://stepup.yahoo.co.jp/english/listening/
<今日のおまけ>
センター試験のリスニングに、1つ笑ってしまう設問がありました。
「猫を連れて引っ越しする際のアドバイスで
適切なものを選びなさい」という内容だったんですが、
これ、音を聴かなくても、選択肢を見ただけで、
正解がわかっちゃいました。(^^)v
一見、何の役にも立たなそうな知識でも、
思いがけないところで役に立つものですね♪